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ミュンヘン散策 後編 [旅’19]

 ミュンヘンを数日散策しようかとも思ったのですが、翌週に授業があったりしたので(ホテルもかなり値段が上がっていた)、翌日には帰宅しました。散策時間は1日弱。この日は強風でかなり寒かったのもあって、美術館へ行く、と決めていました。寒く、クリスマス前(観光客が多い)、土曜日、ということで、人が多そうだなあと思ったのですが、私が行ったAlte Pinakothek(古絵画館)は午前中かなり空いていました。この美術館、Neu(新)とAlte(古)と建物が分かれています。「新」というと現代美術を想像してしまっていましたが、「新」でも18世紀時代の絵画、「古」がそれ以前の美術、とかなりさかのぼる所蔵品でした。

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(金色が印象的なクリムト)
 ただ、残念ながら、「新」絵画館は改装中。東ドイツのドレスデンでも、行った改装中だったのですが、(伝統的な)美術館が多いドイツ、いくつかの美術館が同時に改装していても不思議ではありません。ベルリンに至っては数が多いので、行ったら必ずどこかの美術館が改装中、という感じです。また、ミュンヘンの「新」絵画館の再オープン予定は2025年(延長の可能性あり)!かなり先なので、諦めもつきました。

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 と言っても、所蔵品全てが見られないわけではなく、人気作品は「古」絵画館で展示していました。私の好きなゴッホの作品が見られたのも嬉しかったです。「ひまわり」は何度見ても、きれいだなあと思うし、やっぱり好きな画家だなあと思います。「新」絵画館にある作品を見てかなり満足していたのですが、「旧」絵画館もなかなか面白かったです。最初は「宗教画ばかりだろうし」と思っていたのですが、レンブラントやダ・ヴィンチの作品もあって、びっくりでした。人がほとんど居なかったので、一人でのんびり見られて贅沢な時間でした。
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 これだけ所蔵している美術館もすごいけれど、新たに思ったのはイタリアの歴史。上の写真は、数世紀以上に描かれたベネチアのサン・マルコの絵画。「どこかで見たことがあるなあ」と思ったのですが、聞いたことのある画家の作品ではありませんでした。なかなか思い出せずにいると、しばらくしてそれは絵画ではなくて、写真だったと気づきました。妹と父が送ってくれたイタリア旅行の写真の中に、似たような雰囲気のサン・マルコの写真があったのでした。数世紀経っても、景色が変わらず残っているイタリアのすごさを感じました。
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ミュンヘン散策 中編 [旅’19]

 ミュンヘンでワークショップ開催が決まった(少なくとも私のところに連絡が来たのは、夏)3−4ヶ月ほど前から、12月上旬に行われるワークショップの準備に取りかかっていました。ワークショップ1日目をうちの大学、2−3日目はミュンヘンで開催という不思議な日程だったのですが、当日まで色々ドキドキするワークショップでした。直前まで色々トラブルがあったり、2日目の移動日、電車がキャンセルしたり、ミュンヘンに着くまでたくさんありましたが、無事、みんなを連れてミュンヘンへ到着。

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(ミュンヘンで朝の散歩にて。全ての道はローマに通ず?)
 ミュンヘンがあるバイエルン地方は「ドイツのイメージ」を体現している、とイメージしていた私ですが、この地方の通称を聞いて、びっくり。「北にあるイタリア」と言われているそうです。地理的に確かに、イタリアより北にあるドイツだけれど、イタリアと同じように扱って大丈夫なのでしょうか。ミュンヘンへ行く数週間前ローマに居た私としては、「そんなこと言ったら、イタリア人が怒るんじゃないか」と思ってしまいました。ただ、散策してみると、若干ローマに似ている気も。陸続きであるため、交易はあったし、王国だったバイエルン地方、地理的にイタリアと深い交流があっても不思議ではないかもしれません。

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(若干暗いですが、こちらがローマのPantheon)
 個人的に、「似ている!」と思ったのが、ミュンヘンにあるOdeonplatzとローマのPantheon。建物が通りにある感じが、とてもローマっぽい、と思ってしまいました。
(こちらはミュンヘンのOdeonplatz)
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(ミュンヘン大学の大きな講義室)
 観光をはじめとし、他のドイツ地方より潤っているバイエルン地方。大学などの建物を見ても、それは感じました。歴史あるミュンヘンの大学、建物が古くてもキレイに保たれていて、「さすがミュンヘン」と感じました。
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ミュンヘン散策 前編 [旅’19]

 ドイツへ来る前、色々なイメージをドイツに抱いていたけれど、知識と知っていたけれど、具体的なイメージが湧かなかったのが、旧東ドイツと西ドイツ、というものでした。何となく、2つに大きく分かれているのかな、とは思っていました。数年住んでみて、その違いというのは何度か目にし、かなり深い物があるな、という印象でした。また、2つに大きくというより(地方の特色が多くあるとはいえ)、飛び抜けて「違い」を放っているのがバイエルン地方です。良くも悪くも「ドイツらしく」、他のドイツ地方からは好印象は持たれていません。

 ただ、外部の人間からすると、「ドイツのイメージ」というのは、ほぼバイエルン地方によるものだなあということが、住めば住むほど分かります。ブンデスリーガと言えば、バイエルン・ミュンヘンを私はイメージしていたし、ドイツ車と言えば、BMWだったし、お祭りと言えば、オクトーバーフェスト(これは全国で行われているわけでなく、あくまでもミュンヘンだけ)。私の「ドイツ」のイメージが、バイエルン地方に限られていたものだったというのは、ドイツに来てすぐ分かったのでした。

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(ミュンヘンで見かけた壁画。この壁画左上にあるのが州旗)
 ちなみに、青と白がバイエルン州の旗です。だから、サッカーチーム(バイエルン・ミュンヘン)にも、Bayerische Motoren Werke(バイエルン発動機製造株式会社)を意味するBMWにも青と白が使われているわけです。
(チームロゴにも青と白)
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 と、自分の持っていたイメージとは離れたドイツの都市に住み始めることになったわけですが、なかなかミュンヘンへ行くことはありませんでした。乗り継ぎのため、ミュンヘン空港に行ったことがあるだけ。しかも、乗り継ぎでこの空港を使う際、なぜかいつも到着が遅れて、広いターミナル内を走って移動した記憶しかありません。

 昨年の12月、ミュンヘンでワークショップが行われることになり、ようやくミュンヘンを探索できる機会を得たのでした。
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ローマで合流 後編 [旅’19]

 父と妹を含む、家族LINEを読んだ感じから、衝撃だったことの一つがイタリアのトイレ事情。無料で使えるトイレが無いというのは、ドイツも同じなのですが、やっぱり「南ヨーロッパ」ということもあり、ドイツと事情が異なることもありました。

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 (写真に見える便座のようなものは、おしりを洗うビデ。これとは別に便座がしっかりついたトイレが、写真には写っていないところにあります)
 まず、個室のトイレのドアがない不思議なトイレが多いこと。理由はよく分かりませんが、私が泊まったホテルのトイレ/シャワー室にはドアがありませんでした。ホテルの部屋にはもちろんドアがありますが、トイレ/シャワー室はドアのフレームがあるだけ。アパートをリノベーションして作ったようなホテルだったので、費用削減のためかと思っていました。が、別の場所でもこのようなトイレを見かけました。レストランのトイレだったのですが、トイレ個室のドアフレームはあっても、ドアはなく、手を洗うところとトイレが同じ空間という感じでした。一人用のトイレなので、他人が居るような状態になるというわけではないのですが、不思議な感じでした。

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 (世界史の教科書にも出てくるアウグストゥス)
 そして、極めつけが、滞在最終日に行ったローマ国立博物館(像が多い)マッシモ宮。展示物が当時の像や彫刻だったりして、古いのですが、トイレも古い感じでした。便座なし、そして使用済みの紙は流さず、便器の横にあるゴミ箱に入れる、という形。一応水洗なのですが、「紙は流さず、ゴミ箱に入れる」という紙が貼られていました。私はこの形を、ギリシャとベトナムでしか経験したことがありません。ローマでもまさかこれを経験するとは思ってもいませんでした。

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 展示物も古いし、色々古い博物館なのかな、と思っていたのですが、展示2階のトイレは便座あり、紙も流せる水洗でした。1階は誰でも利用出来るから、敢えて不便なトイレを設置したのかな、と色々考えてしまう博物館でした。
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ローマで合流 中編 [旅’19]

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(釜があるピザ屋で食べました)
 到着した日は、父と妹とパスタと(ローマ名物)アーティチョークを食べました。翌日は一人でローマ市内を散策したのですが、イタリアということで、ピザを食べました。久々のピザだったので、おいしかったです。予想していた通り、とても大きなサイズだったので、デザートは何も食べられず。時間が経てば、ジェラートぐらい食べられるだろうと思っていたのですが、夕方になっても全くお腹は空きませんでした。

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 残念ながらジェラートは食べずにイタリアを離れてしまったけれど、どうしても試してみたいことがありました。それは、「コーヒーの立ち飲み」でした。イタリアのレストラン、カフェでは、「座席料」というのが取られるようです。大抵1€ぐらいなのですが、座席に座るとこの料金が取られます。だからなのか、店の入り口付近に人がゴチャゴチャ居て(立ち飲みをしている人達)、奥へ行くと、テーブルがあるというカフェを何度か見かけました。

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(忙しくコーヒーを入れてくれました)
 ちょうどお昼過ぎの店が混んでいる時にあるカフェへ行ったのですが、店内はかなり混んでいました。サンドイッチなどの軽食を出している場所でもあったので、軽食を持ち帰りの人、その場で(テーブルで)食べる人、会計をしている人、立ち飲みをしている人、持ち帰りの品を待っている人、が入り口付近にゴチャゴチャ居る感じでした。自分がどこら辺に並べば良いのか分かりづらかったですが、何とかコーヒー立ち飲みを注文している人達が居そうな列に並び、無事コーヒー(エスプレッソ)を注文。

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 エスプレッソで量も少ないし、立ち飲みだったので、あっという間でしたが、満足。何よりおいしいエスプレッソが1€で飲めて嬉しかったです。普段はエスプレッソを飲まないのですが、イタリアのコーヒーと言えばエスプレッソなので、イタリアへ旅行した時は飲むようにしています。
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ローマで合流 前編 [旅’19]

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 11月、父と妹がイタリアへやってきたので、ドイツから会いに行ってきました。予定を考え、ローマで合流することにしました。ドイツとイタリア、同じ時差圏内とは言え、飛行機で2時間弱かかるので、意外と遠いのだなあと思ってしまいました。

 ドイツは快晴とは言えない日が続いていたのですが、ローマは滞在中(1泊2日でしたが)、ずっと青空!ローマ散策日よりでした。

 レストランで合流予定だったのですが、ローマ市内に同じ名前のレストランが2軒あり、危うく行き違いになりそうでしたが、無事に合流できました。天気も良いので、ローマ市内とバチカン市国散策をしてきました。私にとって、2年ぶりぐらいのイタリアだったのですが、私好きなイタリア、の部分をたくさん見かけることが出来ました。これを上手く村上春樹が表現しているので、(少し長いですが)ここに少し書いてみようと思います。

「….でもイタリア人はそうではない。彼らは午後のパスタやら、ミッソーニのシャツやら、黒いタイトスカートをはいて階段を上っていく女の子やら、新型のアルファロメオのギヤシフトのことやらを考えるのに忙しくて、いちいち苦行なんてやっている暇がないのだ。冗談抜きで本当にそうなのだ。....イタリア人は始めから物事をうまく処理しようという意志が希薄なので、それがうまくいかなくても殆ど混乱しない….イタリア人みたいにあれこれ考えずに都合の良いところだけ取っておもしろおかしく生きていきゃあいいやな、という開き直りができないのである。」(「遠い太鼓」1993)


 このエッセーを読んだのは結構前だけれど、(メモしておいたとは言え)結構印象に残っています。イタリアに住んだことがないから、本当のところはよく分からないけれど、観光客として見た感じ、この表現は結構当たっている気がします。生活していけるかどうかは別として、この「開き直り」は自分が持っていない物なので、少し憧れはあります。持っていれば、もう少し人生を楽に考えられる気がします。ちなみに、ドイツは、「上手く処理しようという意志はないけれど、相手には上手く処理することを求める」という場合が多いです。

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 テキトーさがある一方、何世紀も前の建築物が、(目に付くような手入れがされているわけでもなく)市内にそのまま残っているというのもすごいです。遺跡などが排気ガスで傷んだりしないのか、と少し心配になってしまうのですが、ローマ市内は至るところに古い遺跡や建物があります。

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(こういう路地も良いなあと思う)
 遺跡、そしてアパートを見ても、全体的にセンスが良い!上手く表現出来ないけれど、派手な看板があるわけでもなく、古い物をそのまま上手に使っているのもイタリアらしい感じがします。道を歩く人達のファッションを見てもそれは感じます。機能性重視、の洋服を着ている人が多いドイツから来ると、余計に「イタリア人は洋服のセンスがあるなあ」と感じます。ブランド物を着ているという訳ではなく、老若男女、自分の体型にあった色や洋服のスタイルを着ている人をよく見かけました。
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初のスウェーデン 後編 [旅’19]

 スウェーデンで、コーヒー以外に私のイメージにあったのが、サンドイッチ。読んでいる「ミレニアム」の中での食事シーンは、ほとんどがサンドイッチ。実際スウェーデンへ行ってみると、これもイメージ通りでした。ただ、私はこれに少し困ってしまいました。

 これはドイツやオランダで気づいたことなのですが、ヨーロッパのいくつかの(つまりあまり食に興味の無い)国では、暖かい食事をあまり食べない、ということです。ドイツは夕食、オランダは昼食に、温かい食事をするという習慣があまりありません。暖かい食事をしない、となると、食事の選択肢はほぼ一択で、サンドイッチ、またはそれに類似するパンの上に何か載せるというものになります。スウェーデンはオランダのような感じで、昼はサンドイッチのみ、というところばかり。学会会場が大学ということもあって、会場近辺にはお店が色々あったのですが、どこもサンドイッチやサラダなど、簡単な食事しか出さないような場所ばかり。この時期は氷点下だったのですが、なかなか暖かい食事にありつけませんでした。

 ようやくベーグル屋を見つけ、「ベーグルなら、暖かいだろう」と思い入ってみました。ただこのベーグル屋、1商品を除いて、冷たいベーグルを出しているところでした。なぜかヤギのチーズベーグルはトースターで温めてくれるということだったので、それを注文し、ようやく暖かい食事にありつけたのでした。

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(屋内市場)
 この反省を活かし、翌日は市内の屋内市場へ行ってみることにしました。暖かいものがあるという保証はないけれど、どんなものがあるかとりあえず見に行くことにしました。あまり観光客が居なくて、英語のメニューがなかったけれど、店員さんに聞いてみると、「本日のスープ」を提供しているところを発見!嬉しいことに、この日は「魚のスープ」でした。久しく魚を食べていなかったので、温かい物が食べられ、更に魚を食べられるということで、倍、嬉しくなってしまいました。また、この日の夜は、学会参加者との夕食だったのですが、ここでも魚が出てきました。スウェーデン、海に面しているだけあって、なかなかおいしい魚でした。

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(「本日のスープ」とデザート。空のコップにはもちろんコーヒーが後ほどそそがれました)
 と、初めてのスウェーデン、学会参加ということだけあって、あまり見てまわれませんでしたが、食事と飲み物は十分堪能出来た旅となりました。
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初のスウェーデン 中編 [旅’19]

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(Göteborg市内)
 キャッシュレス、以外にスウェーデンと言えば、私が持っていたイメージはコーヒー。このイメージは夏から読み始めたスウェーデンの「ミレニアム」という長編小説から来ています。飲食のシーンはあまり出てこないのですが、まあよく皆コーヒーを飲みます。社会派推理小説、のようなジャンルになると思いますが、主人公はジャーナリストとハッカー。事件を調査していく、のが大きな流れになっています。朝起きてコーヒー1杯、記事を書く調査の前に1杯、人に話を聞く際に1杯、夕飯後に1杯…一体、何杯コーヒーを飲むんだろう、という感じでした。スウェーデン=コーヒーというイメージはあまりなかったのですが、この小説を読んでからは、「スウェーデンではコーヒーを相当飲むんだろうなあ」と思っていました。

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 いざ、ヨーテボリに着いてみると、この小説の通りでした。通りの至るところに(バーを兼ねているところもありましたが)コーヒー屋さんがありました。そして、コーヒー文化が根付いてる他国(イタリアやオーストラリア)同様、スターバックスを見かけませんでした。写真のExpresso Houseはチェーンの様で、至るところにありましたが、個人経営のカフェもたくさんありました。

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(ビールを注ぐような機械で、コーヒーをセルフサービス、という店もありました)
 どんなコーヒーが出てくるのだろう、とまずホテルのコーヒーを試してみました。私が普段飲んでいるコーヒーよりかなり酸味があって、最初はおいしいと思いませんでした。朝食についてくるコーヒーだからかな、と思っていたのですが、学会で出るのも、カフェへ行っても、同じように酸味が強いコーヒーばかりでした。スウェーデンでは酸味の強いコーヒーを好むのかもしれません。

 ただ、学会初日、2日目と飲み続けていると、この酸味の強いコーヒーもおいしいと思うようになってきました。なぜかすっと飲めてしまうので、飲む回数もかなり増えてしまいましたが(それでも夜しっかり寝られた)。スウェーデンのコーヒー豆を買う時間は残念ながら無かったのですが、おいしいコーヒーをたくさん飲むことが出来ました。
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初のスウェーデンへ 前編 [旅’19]

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(Göteborgに本社があるVolvo。空港にも車が展示されていました)
 今月(11月)上旬、スウェーデンのGöteborg(ヨーテボリ)で学会がありました。久しぶりに「初めて行く」国での学会でした。

 スウェーデン留学経験者のブログを読んでいるのですが、その中で印象的だったのが、「スウェーデンがキャッシュレス社会」ということ。日本も電子マネーだったり、現金以外の支払い方法が増えてきているし、それがもっと発達したものが「キャッシュレス」ぐらいに思っていました。ただ、到着して、それが大きな間違いだったことに気づきました。

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(滞在したホテルの入り口にある「カードのみ、No Cash」の貼り紙)
 とにかく、現金が使えない!特にドイツは現金社会なので、その差を如実に感じてしまいました。今まで生活したことのある国では、フランスが一番カード社会になっている気がします。ただ、いくらカード社会とは言え、現金支払いの前提があっての、カードという感じでした。スウェーデンでは、カードしか受け付けないというところばかり。

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 例えば、市内の公共交通機関は、基本アプリで支払い。ヨーロッパ他国だと(若干値段は上がるけれど)、運転手からチケットを買うという方法が、トラムやバスでは出来ます。スウェーデンではそれが出来ません。私はスマホのバージョンが古くて、アプリをダウンロード出来ず、唯一の購入方法はトラム内の券売機。これもカードのみ受付(JCBも扱っていて、これも驚きでした)。
(カードしか使えない車内ですが、意外に降車合図は紐を引っ張って、という若干古いスタイル)
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 スウェーデンはEUでも、通貨はユーロではなく、独自の通貨。そのため、スウェーデンクローネを両替して、持参して行ったのですが、使える場所はほとんどありませんでした。カフェ、レストラン、どこへ行ってもNo Cashばかり。意外でしたが、唯一使えたのが、スーパーの有人レジ。自分で清算を行うレジ(無人レジ)はカードのみでした。

 ちなみに、ドイツでも無人レジを備えているスーパーもありますが、ドイツの無人レジは、現金とカード両方を受け付けてくれます。ただ、私のドイツでの生活圏内にある店で、唯一無人レジで現金を受け付けないのが、スウェーデンのブランド、IKEAでした。「キャッシュレス」の意味を強く感じた旅でした。
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遅めの夏休み その2(アルテマイスター) [旅’19]

 5年ほど前にフェルメールにハマった際、(数が少ないので)どの美術館が持っているのか調べたことがあります。パリ(ルーブルとオルセー)、ニューヨーク、アムステルダム、ロンドンぐらいは納得だったのですが、ドイツの美術館も結構持っていることが分かりました。パリは他の偉大な絵画が揃っていますが、収蔵先を調べた当時は、「意外とパリ少ない?」と思っていました。

 ドイツに住み始めて地理も少し分かってきたところで、ドレスデンの美術館にフェルメールがあるということが分かって来ました。アルテマイスター(「古いマスター」という意味)という美術館へ行こうと決めました。

 行く数日前に事前にチケットを買おうと(先月オランダの美術館でチケットを買うのに結構並んだので)美術館ホームページを見てみると「8月から11月まで工事のため複数階が閉鎖」となっていました。ヨーロッパの美術館は繁盛期関係なく工事をするのですが、見事にこの工事期間と旅行日程が被ってしまいました。今まで運良くこのようなことが無かったのですが、今回はちょうどぶつかってしまいました。一部は空いているみたいなので、とりあえず行ってみて、入るかどうか決めることにしました。

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 ホームページに記載されていた通り、今回は「絵画美術館内(厳選)55作品を展示」とのこと。多分日本だとこれで特別展が出来るレベルの作品が揃っていました。サイズの大きい作品も結構あって、近くで見ると圧巻です。よく見る「天使」は大きな絵の一部ということも今回分かりました。トリミングした天使だけ、というのも私は好きですが、別の人物もたくさん写っていました。

 繁盛期は過ぎているとは言え、結構観光客も多かったです。この美術館では特に、たくさんのイギリスからの(インテリ)お年寄りカップルが来ていました(子供の新学期を気にせず旅できる世代だからでしょうか)色々絵の時代背景についてよく知っていて、絵の前で色々話し込んでいました。
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