Poor Things (2023)

　昨年末から予告編を何度か見かけていた作品。映像の感じが結構独特であまり好きではなくて、元々見る予定はありませんでした。それでも賞レースで話題になっているので、見てきました。

　予告編を見ただけでは、正直映画のメインテーマを私ははっきり理解出来ませんでした。映画を見終えた今、「確かに現代社会のテーマ」で、2024年だからこその作品だなと思いました。ただ、予告編でも感じた独特の映像の感じ、過激な描写も結構多く、更に独特なサウンドトラック／映画音楽が2時間近く続くので好みははっきり分かれると思います。私にはちょっと耳障りの音で、イヤフォンで鑑賞する機内上映で見るのは多分キツいだろうなあと思いました。なので、映画館で見て良かったです。決して耳心地の良い音楽ではけれど、主人公の感じている「違和感」を上手く表現し、その感覚を鑑賞者にも感じさせるにはぴったりの映画音楽でした。

　作品テーマの一つが「力（関係）」だと思うけれど、これがどんな風に社会で変化してきた／してきているのか、というのが上手に表現されていました。一見すると変化している様に見えている事でも、よくよく見ると構造自体はそれほど変わっていないということ、現実社会ではある出来事を上手く、「突飛な」映像で表現していたいと思います。社会の「突飛なこと／変わったこと」と「普通」の線が割と明確な様で、でもそれぞれの「ロジック」や考え方を聞くと、その線がぼやけてくる感じが上手に表現されていると感じました。

コメント 3

眉毛が太めのジャンヌ・ダルク装束かと思いきや、時代がかった貴族服のエマ・ストーンさんですね。邦題は「哀れなるものたち」、彼女なら何でもありですが、予告編を見て感じたこと、フランケンシュタインの登場でしょうか。1分動画で理解するのは拙速ですが、生身のAIが生み出されていく実験のようですね。そこには変化し進化していくAI側の視点があり、人間世界の観察なのでしょう。『ラ・ラ・ランド』直前の『教授のおかしな妄想殺人（Irrational Man）』あたりから完全マークで遡った女優さん。この目つきでは、殺人者や強烈な悪役をしてもらいたいのです。そして、推しのエマ・ストーンですから、いずれ拝見することになります。2つ目のオスカーを取ってから見ることになるのでしょうか。楽しみです。賞レースも。

by tommy88 (2024-03-09 14:09) 

・衣装デザイン賞
・メイクアップ＆ヘアスタイリング賞
・美術賞
なかなか発表が進まない中、『オッペンハイマー』と同じ数を受賞。

これから、メインの賞が待たれます。
そんな中、日本の作品も健闘。

・視覚効果賞『ゴジラ－1.0』
・長編アニメーション映画賞『君たちはどう生きるか』
戦いの熾烈さは前者かしら。
後者は、宮崎駿氏へのリスペクト、ほぼ決まってたでしょうね。

by tommy88 (2024-03-11 10:54) 

引き続き
第96回アカデミー賞（2024年）の話

主演女優賞★エマ・ストーン『哀れなるものたち』
やったね、これで2度目の主演女優賞だ。

『オッペンハイマー』は監督賞、作品賞など　全7部門
『哀れなるものたち』は4部門だけど　OK 大丈夫。
今年も妥当かな。


by tommy88 (2024-03-11 11:38)