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真田太平記 by 池波正太郎(1974) [読書'17]

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(最終巻は日本に居る間に読めず。出国前日に、高田馬場のBookoffで購入し、ドイツへ向かう道中で読みました)
 ウィンドーショッピングはあまり好きではないのですが、本屋をウロウロして、どんな本が売られているのか見るのは大好きです。そのため、日本に居る間、テレビはありませんでしたが、「今はこういうドラマをやっているのかー」と何となく把握したりしていました。小説が原作だったり、ドラマの関連性をうたった帯が文庫本に付いていたりしているので、結構テレビでどんなドラマをやっているのか知ることが出来ます。中でも目を惹いたのが、歴史小説のコーナーでした。昨年の大河ドラマ「真田丸」の影響で、関連本がたくさん出ていました。私は真田一家についてほとんど知らなかったのですが、あらすじを調べてみると戦国時代、これは読むしかないと思いました。

 よく本屋の目立つところに並んでいたのは池波正太郎の「真田太平記」でした。 2016年の秋に調べた時には、まだ大河ドラマ放送中ということもあり、図書館でも予約がなかなか取れなさそうな状況でした。巻を重ねると予約の数はどんどん減っていくのですが、1巻から読まないことには仕方ないので、人気が落ち着くのを待つことにしました。そして、ベトナムから帰ってきて、思い出したのが4月下旬。ようやく図書館で借りることにしました。借り始めて気づいたのですが、これは12巻の長編。歴史小説で私が読んだ長編は、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」の10巻。「真田太平記」も結構厚かったので、読み終えることが出来るか少し心配でした。出国までに読み終わることが出来ませんでしたが、読み進めるのはとても簡単でした。司馬遼太郎のような、余談はほとんどなく、どんどん話が進むのでかなり読みやすかったです。ただ、1巻でもう既に戦国時代のメインイベント、本能寺の変が来てしまい、「後11巻もあるのに、(時間)配分間違ってない?」と思ってしまいました。ただ、この本能寺の変をはじめとし、戦国時代の武将が、真田一家の視点から描かれるのは面白かったです。

 題名からも分かるように、真田一家の話が、メインの登場人物は、真田昌幸(父)、信幸(長男)、信繁(次男)の3人と、忍びだと思います。大河の主人公になった次男の方が有名ですが、個人的には長男の信幸の方が私はお気に入りです。一家存続のため、西と東に分かれましたが、結果的に一家を存続させたのは信幸側。長男という難しい立場も共感出来る部分があったし、腹黒いのか、徹底的に尽くす人なのか見えづらい性格もすごいなあと思いました。もちろん、歴史小説なので、脚色は多く入っていると思いますが、この小説で言えば、信幸の人物に親しみを覚えてしまいました。
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