SSブログ
ドイツでの学生生活 ブログトップ
前の10件 | -

博士論文の審査当日 [ドイツでの学生生活]

 審査は午前8時開始でした。公開、非公開選べるのですが、私は緊張しそうだったので、非公開にしました(自分と審査会の教授のみ、という状態)。私はどちらかというと朝型だし、一日中緊張しなくて済むから、朝開催で良かったと思っていました。ただ、電車で通勤してくる教授が居るので、悪天候やストで電車が動かなかったらどうしようとちょっと心配でもありました(私の先輩の審査は、悪天候で州全体の交通機関が動かず中止になり、翌朝7時から審査という強行日程でした)。

 審査当日は案の定寝られず、3時頃から目が覚めてばかりでした。会場には私が最初に着きました。8時はやっぱりちょっと早いようで、部屋の清掃が入ったばかりという感じでした。8時ちょっと前に、審査会に来る教授全員(4人)揃ったのでホッとしました。最初教授達だけで話をするので(評価の話などをするのだと思う)、私は教室の外で待たなくてはなりません。20分ほど待つのですが、「20分ってこんなに長いの?」というぐらい長く感じました。その後、ようやく入室し、審査開始でした。実際の審査自体は1時間半ぐらいと聞いていて、「長そうだな」と思っていましたが、経験した人は「結構あっという間だよ」と言っていました。実際にやってみると、本当にあっという間でした。緊張しているから時間の感覚もよく分かりませんでした。

 審査が終わると、私は再度部屋を退出して、また教授達だけで20分話す、という感じでした。この20分も長かったけど、審査が終わったのでドッと疲れが出ていました。その後また入室して、Dr.のタイトルの説明を受けました。今はまだ手続きが完了してないから、公式の場では、Dr.のタイトルを使えないということ、使う際は、Dr.des.(日本語に訳すと、「仮の博士」という意味になる気がします)になる、という説明を受けました。このような堅い規則があるところは、さすがドイツの大学だなと改めて思いました。

 審査が終わってみると、色々なことがあっという間な気がしました。博士課程を始めた頃は、ここまで来るのが想像出来なかったけど(漠然とし過ぎて)、気づけば審査まで終わってしまいました。これから新たに博士課程をやりたいとは思わないけれど、「終わっちゃったな」という気持ちもあります。

1933.jpg
(用意したスパークリングワイン、Rotkäppchen)
 審査が完全に終わってからは、ちょっとした打ち上げでした。終了予定時刻を友人に伝えておいたので、みんなその時間に来てくれました。ヨーロッパならでは、という感じですが、当事者が打ち上げの準備をしなくてはなりません。私は普段お酒を飲まないので、どんなスパークリングワインを買ったら良いのか全く分かりませんでした。同じ研究室の子に聞くと、「その日スーパーで一番安いやつを買えば大丈夫だよ」と言われました。たまたまスーパーへ行った日は、Rotkäppchenというドイツのメジャーな(私でも知っている)スパークリングワインがセールになっていたのでそれを購入しました。このブランド、ドイツ語で「赤ずきん」を意味している不思議な名前です(ボトルの上が赤いからでしょうか)。

 友達がチョコやカードをくれたり、皆に祝ってもらいました。ただちょっと大変だったのは、その日の午後に授業があったことでした。この日の午後は若干長く感じてしまいました。
nice!(0)  コメント(2) 

博士論文の審査まで  [ドイツでの学生生活]

1934.jpg
(審査後に同僚からもらった花)
 昨日(7月9日)、博士論文の審査があり、無事終了しました。本物の学位をもらうにはまだ手続きに時間がかかりそうですが、とりあえず学位をもらうだけの条件は全て揃ったという感じです。2月に提出して、今学期(春/夏学期)中に審査を行いたいなあと思っていました。日本と異なり、ドイツはいつまでに提出、という規定が特にありません。6年/12学期以内に終わらさなくては学位がもらえないというざっくりとした規則はありますが、それ以外の日程に関しては、かなり緩い感じです。日本だと、この学期で卒業するには、この日までに提出して、その後に審査が行われ卒業、と、しっかり「締め切り」が決まっている感じがします。その締め切りがあるからこそ、予想外のことが起こった時に融通が利かなく不便という面もありますが(授業料も高いので、そのことも考慮しなくてはならない)、予定が立てやすいという利点もある気がします。

 ただドイツは、提出してからは、審査会の日程にもよるところもあるので、早くて2-3ヶ月、長いと6ヶ月近く待つこともあるようです。私が今学期中にやりたかった理由は、学期が終わると、教授陣の予定が揃いづらいため、審査日程が立てにくくなり、翌学期に持ち越されることが多いからです。学期中であれば、授業があるので、週に何度かは審査会の教授も大学に居るからです。数年前まではSkypeでやるという手段もあったのですが、去年ぐらいから規則が変わり、Skypeは禁止になり、審査会の教授はその審査の場に居なくてはならないという風になりました。

 6月頃になっても審査日程の予定が来ないので、「次の学期か・・・」と思っていました。すると6月中旬にいきなり教授からメールが来て、審査の予定も決まりました。論文のコメントが来て、その2週間後に審査を行うという一応のルールがあるということもこの際知りました。うちの大学の授業期間の最終週(7月第二週)という本当にギリギリの時期に行われることになったのでした。

 審査というと、自分の研究のプレゼンをして、質疑応答というイメージですが、うちの学部はちょっと不思議な方法で行われます。テーマ(自分の論説)を4つ考え、それを元に質疑応答が行われます。最初の2つは自分の研究を元に(自分の研究結果から導き出される説)、最後の2つは自分の研究とは必ずしも同じではないテーマを選ぶ、という形です。後者は広く知識を持つ、という意図なのだと思いますが、なかなかくせものでした。自分がなんとなく話せるテーマでないといけないし、かと言って、自分の研究と直接リンクしてはいけない、最後まで頭を悩ませた部分でした。

 この4つのテーマ/論説は、審査10日ほど前に提出しなくてはなりません。その後は練習。同じ研究室の人、似たようなテーマを研究している人、と4人ほどに付き合ってもらって練習しました。当たり前と言えば当たり前ですが、予想しない質問が色々出て、それに対する答えをノートに書いて練習しました。受験の面接のような感じでした。

 審査の前の週には、妹に会いにプラハへ行ったのですが、その際もこの予想回答集を持って行きました。1泊2日の旅行でしたが、一人の時間がある時は、カフェで練習していました。
nice!(0)  コメント(2) 

年度末のお別れ会 [ドイツでの学生生活]

1880.jpg
(プログラムコーディネーターの人が最後の日に持ってきてくれたケーキ)
 会計年度というわけではありませんが、一応、ドイツの大学の暦は10月始まり、7−8月終わり、というサイクルになっています。そのため、9月が「最後の月」という感じです。私の在籍するプログラムも9月末で、公式に終わりました。私を含めまだ博士論文を書いている人が居るので、完全に無くなるわけではありませんが、公式には終了となります。そのプログラムのコーディネーターとアシスタント学生2人が、9月末を持って退職(契約終了)ということになり、お別れ会をすることになりました。色々私達学生のお世話をしてくれたので、プレゼントと昼食招待を企画することに。

 私ともう一人の学生代表の子と計画したのですが、思った以上に手間がかかりました。大学近くの中華レストラン(中国からの留学生が多いので、おいしい中華料理のお店がいくつか市内にある)でお別れ会をすることにしました。何度か行った事があるお店でしたが、「下見」と称してお昼を食べに行き、中国語が分かる友人を連れて、レストランの人に、話をしに行きました。家族経営の店で、キッチンのキャパが小さそうだったので、当日注文より事前に注文することにしました。予算を伝え、その予算内で15人分の料理を作ることは可能か、ベジタリアン用の料理と、辛くない料理を用意して欲しい等々、色々要求を伝えてきました。その後プレゼントの予算を決めて、お金を事前に集めて、支払いのリマインダーを送ったりetc、着々と準備を進めていきました。

 レストランが大規模な料理をやっているのを見たことがなかったので、本当に15人受入れが可能なのか、当日まで心配でした。ただその心配は杞憂に終わり、無事料理が出てきました。結果的に店が貸し切り状態になったので、事前に予約しておいて良かったと思いました。
nice!(1)  コメント(1) 

My castle [ドイツでの学生生活]

 私の在籍している博士課程のプログラムでは、ありがたいことに各自、机(とイス)1台、コンピュータ1台、本棚1台が割り当てられます。「研究室/オフィス」みたいな感じで、学生4人で一部屋を使っています。他のプログラム/国では、小さいロッカーぐらいしか割り当てられない場合もあるので、恵まれた環境だなあと思います。

 「週何時間、研究室に居なければならない」という規則もないので、各自生活スタイルがかなりバラバラです。家が遠かったり、家の方が集中出来る、という、ほとんど研究室に来ない人も居ますが、私は断然研究室派です。この研究室、割り当ては初年度に事務の人がテキトーにやってくれるのですが、私の研究室はなぜか「家で作業する」という人が多いです。そのため、この研究室は私しか居ないという場合が多いです。そのため、「My castle」と勝手に私は呼んでいます。

1868.jpg
 この写真は、ある程度「きれいな」机の状態ですが、締め切り前になると、本や紙でグチャグチャになります。そんな私の机の見ていたせいなのかよく分かりませんが、今年の始めに事務の人が「余っている机が1台あるから、持ってこようか?」と言ってくれて、私の机は2台となりました(縦長の机)。とは言っても、締め切り前はこの2台目の机もグチャグチャになるのですが。
nice!(0)  コメント(1) 

熱波でのワークショップ [ドイツでの学生生活]

 ドイツの大学は試験期間に入り、大学構内に居る学生の数はぐっと減りました。いよいよ学期末に向かっているという感じです。私が在籍しているプログラムも今年の9月で終了します(数年に渡る大きなプロジェクトの一部として博士課程のプログラムがあった)。プログラム自体は終了しても、各自、学部(経済学部、社会学部、等々)にも籍を置いているので、学位がもらえないというわけではありません。9月にプログラムが終了ということで、私の代(2015年秋入学組)が「最後の代」となりました。

 プログラムの予算で、 正式なドイツ語名は忘れてしまいましたが、確か「機会平等向上のためのお金」という予算で、障害者だったり、(大学のトップ層に少ない)女性のために使う予算があります。この予算を使って何か出来ないか、ということで、私は「英語での論文ライティング/出版講座」を提案して、先日行われました。この提案を受け入れてもらって、この講座を開催してくれたのですが、私の在籍する研究所に居る女性の博士課程の学生を優先的に参加させる、という条件でこの予算を使ったようです。見事に定員ぴったり参加学生が集まりました(このやり方で、男女平等/向上になるか、個人的には疑問ですが)

 熱波の中での開催で、結構暑かったのですが、講師の人は教えるのが上手くあっという間の3日間でした。欲を言えば、1年前、博士論文を書き始める前にこの講座をやりたかったですが、次の機会、ということでしょうか。

1857.jpg
 3日の集中講座中に飲んだ水の数、1L×5本!なぜ空のペットボトルを持って帰ってきたのかというと、スーパーでリサイクルするため。ペットボトルは1本25セント「返金」してくれるので、計1.25€の「返金」してもらいました。講座中にタダで支給された水だったので、返金というよりかは、1.25€の臨時収入でした。
(スーパーのボトル金額返金画面)
1856.jpg

 ちなみにこの集中講座が開催された日が、ちょうど日本で「医学部入試採点の男女差別」が発覚した日でした。ずいぶんと皮肉なものだなあと思いました。ドイツの大学でも男女平等に関して、個人的に色々思う部分はありますが、(残念ながら)日本と比べるとかなり「マシ」な方だと思います。

1861.jpg
 またこのニュース発覚後、在日フランス大使館のTwitterにはこんな記事が載っていました。すごい直球で、皮肉のこもった留学宣伝でした。
nice!(0)  コメント(3) 

Bielefeldへ [ドイツでの学生生活]

1816.jpg
(勉強会が開催されたのが左側の建物)
 先週、Bielefeldというところで、2日間の勉強会が開かれるということで行ってきました。勉強会は自分の興味があるトピックだったので、聞いていて面白かったですが、同時にたくさん(今後の研究に関する)問いが出てくるものでもありました。私は特に発表する側ではなく、聞く側だったのですが、自分の研究についても色々考えさせられるものでした。

1817.jpg
(泊まった部屋)
 このBielefeld、私が住んでいるところから電車で2時間弱なのですが、何もなくて、ジョークで、「Bielefeldは都市伝説で、存在しない都市だ」と言われているほどです。私も、大学がある、ということしか知りませんでした。私は発表するわけでもないのに、ありがたいことに開催者側が大学内の宿泊所を用意してくれたので、期間中はそこに泊まることにしました。開催日前日の夜、その宿泊所へ向かったのですが、本当に何もありませんでした。Bielefeld中央駅周辺は(私が住んでいる街より)賑わっていて、「結構大きな街なんだなあ」と思っていましたが、バスで5分もすると、街灯があまり無いような場所に入っていきました。バスに乗っているのはほとんど学生だったので、バスを乗り間違えたわけではないと思っていましたが、若干不安でした。「大学寮」という駅から、その宿泊所が近いと言われていたので、そこで下車したのですが、森の近く。日本の(都内の)大学のように、「中心街にある大学」という感じではなく、どちらかというと、アメリカの「キャンパス」という感じでした。1箇所にいくつかの大学の建物、少し歩くと、大学寮(アパート)、また大学の建物、という感じでした。

1818.jpg
(泊まっていた部屋からの景色)
 私が泊まった場所は、勉強会が行われた研究棟、その横に宿泊所という感じでした。ポツンとこの建物だけあって、合宿所みたいでした。更に合宿所っぽいなあと思ったのが、この研究棟にプールがあることでした。私の泊まった部屋は、シャワーがなくて、プールにあるシャワーを使ってよい、と言われていました。朝8時から11時までの掃除時間以外はずっと使えるとのことなので、朝7時頃に行きました。本当は夜に入りたかったのですが、周りが真っ暗で怖かったので、朝にしました。プール自体に入るのが5、6年ぶりで久しぶり!また、朝7時にプールへ行ったので、ちょっと朝練みたいだなあとも思いました。

 プールと言っても、2レーンしかなくて、25mもないプールだったので、想像していたよりは小さかったです(多分20m無いぐらい)。また監視員も居なく、一人でのんびりプカプカ泳いでいました。この日、ドイツは久しぶりの晴れ、ほとんど夏と言ってもよい天気(最高気温28度)だったので、とても気持ち良かったです。久しぶりのプールだったので、足が届くとはいえ、「足がつったらどうしよう」と思っていました(毎日泳いでいたころも、練習後よくこむらがえりになっていました)。
nice!(0)  コメント(3) 

サマースクール [ドイツでの学生生活]

1585.jpg
 前回の記事では5月末の大阪旅行について書きました。その後、大阪、札幌、東京と移動し、6月からはドイツに戻ってきています。6月いっぱいかけて、新たな住居を探し、引っ越しをして、さらに移動です。今日(7月23日)からちょうど1週間前(16日)、ドイツの高速電車ICE(Inter-City Express)に乗って、サマースクールが開催される場所へやってきました。

1586.jpg
 黄色が街のカラーです。今回参加しているサマースクール、朝から夕方まで講義やディスカッションがあって、あまり歩き回ることが正直出来ていません。が、第一印象は「過ごしやすい」です(自分が住んでいる街と、どうしても比較してしまうからでしょうか)

1587.jpg
(ブランデンブルク門)
 前回は弾丸日帰りツアーでしたが、今回は2週間のベルリン滞在となります。

9月のセミナー [ドイツでの学生生活]

 9月15日にドイツを出発し、鹿児島、東京を経由し、今日から新生活です。鹿児島旅行はダイジェストで、次回以降紹介することにして、今回は東京でのセミナーについて書いていきたいと思います。

 「9月のセミナー」なるものが、私の在籍しているプログラムでは開催されます。2年生になり、フィールドワークを始める直前、このセミナーに参加することになっています。東大と合同開催で、私は去年、発表はしないけれど、どんな感じか見に行ってきました。その時は、「1年後、自分も発表するんだなあ」とぼんやり思っていましたが、これほど早く自分の番になるとは思っていませんでした。

 6月の発表と少しだけ違うのは、コメントをしてくれる教授を外部から指名(招待)できること。もちろん、断られることもありますが、何人か候補を出すと、指導教官がその中から一人選んで招待してくれます。自分が普段読んでいる論文の作者(=教授)からコメントをもらうというのは、不思議でもあり、緊張もし、嬉しくもあります。まずその教授が1時間ほどの講義を行い、学生の発表となります。そのため、10人ほどの発表でも5日間の長丁場。私は火曜日の発表でした。その日のトップバッターでした。夏の間2回、発表の機会があったのですが、やはり毎回緊張します。今回も例外なく緊張しました。ただ、質疑応答は思ったより、上手く対応出来たような気がしました。ただ、15分で自分の研究を分かりやすく説明するというのは、いつでも課題です。博士課程の学生に限ったことではありませんが、短い時間で分かりやすく、説得力のある説明をするというのは、なかなか難しいです。練習をして、経験を重ねていくしかないということでしょうか。

1406.jpg
 セミナー終了の翌日の今日(10月1日)、ホテルをチェックアウトして、 中野へ。秋から東京でまた生活ということで、予算的/地理的条件を考え、中野にアパートを借りました(アパートは厳密にいうと、新中野駅の近くですが)。ここで新しい生活開始です!

ワークショップ総括 [ドイツでの学生生活]

1395.jpg
(東京で宿泊したホテル近辺を散策した際の写真)

 ハンブルグでのワークショップに参加した後、東京でのワークショップへ向かいました。全く別のテーマで行われているので、毎回新鮮なコメントをもらうことができました。前者が「日本の労働市場」、そして後者が「移民、民族性、融合(社会)」というテーマでのワークショップでした。

 ハンブルグでのワークショップは、私と同じような状況にある博士課程の学生(フィールドワーク出発前)だけでなく、修士課程の学生、以前会ったことがある教授(私の大学へ講演をしに来ました)などが居ました。テーマは自分の研究と全く異なる分野(労働組合など)もありましたが、どれも面白い発表でした。自分の発表はというと、どの教授も(たまたま)外国人労働者関係のことをやっている/やっていた人達ばかりだったので、ストレートに自分の発表を理解してくれたような気がしました。ただ、自分の発表を15分や20分という短い時間で発表するというのは、毎回難しく感じます。どうしても説明し足りない部分が出てくるので、毎回の発表が試行錯誤です。6月の発表で「説明不足」と指摘されたところに説明の時間を少し費やすと、今回は「そこまで丁寧に説明しなくてもよい」という指摘を受けたり。完璧ではないということを頭で理解していても、やはり指摘を受けると発表後は結構悩みます。

 東京でのワークショップは、ハンブルグでのワークショップと全く異なるバックグラウンドの人達が集まっていました。ハンブルグでは全員が質的調査をやってきた、またはやる予定の人達でした。しかし東京での参加者は、ほぼ全員が量的調査をやる研究者/大学院生でした。仮説をしっかり立てて、回帰分析を行い、結果を発表というプレゼンテーションが多かったです。そういった中で、自分の研究(計画)を発表するのは少し不思議な気分でした。それでもResearch Questions(リサーチ・クエスチョン、研究の問い)、何に焦点を当てていくことが出来そうか、どうフィールドワークを行っていくかなど様々な点で指摘、コメントをもらいました。もちろん、質問を受ける際はやっぱりドキドキしますが、6月上旬の発表に比べると慣れてきた気がします。Experience without learning is better than learning without experience (学問なき経験は、経験なき学問にまさる)ということわざがあるように、場を重ねると自分の発表に対しどんな質問やコメントが来るのか、そしてどう対応したら良いのかということが少しずつ分かってきます。もちろん、毎回予想外の質問やコメントがありますが、それに上手く対応するのも練習。

 6月末から、毎月何かしら発表があってバタバタしていましたが、これで少し落ち着きました。と思っていたら、次の発表は約1ヶ月後ということに気づきました。フィールドワーク開始前最後の発表を東京で行うことになっています(在籍するプログラムの一環です)。後1ヶ月、次の発表に向けて準備です。発表の準備、というよりは、まず発表する研究計画案の修正/校正が先ですが。

無事奨学金延長! [ドイツでの学生生活]

1385.jpg
(港があるライン川。かつてこの地域が栄えた大きな理由が、ライン川とルール川の合流地点だったから)

 先月のワークショップから早2週間。7月下旬にあるワークショップの準備を始めなくてはいけなかったり、無事博士論文を書き終え、口頭試問を終えた先輩達とのお別れがあったり、学年末が近づいてきたので事務手続きがあったり、落ち着かない日が続いています。そして事務手続きと言えば、滞在許可証の延長もしなくてはなりません。滞在許可証を発行している国(=ドイツ)の外に6ヶ月以上滞在する場合、ドイツに許可をもらわないといけないのです。もちろん、例えそれが自国(私の場合、日本)へ行く場合であってでもです。6ヶ月以上滞在して、ドイツへまた戻ってくるので、ドイツ側としては、滞在許可証の状況を把握しておきたいということでしょうか。自国へ行くだけなのに、「お伺い」を立てなくてはならないなんて、と最初は思ってしまいましたが、(日本も含め)どこの国でも似たような状況のようです。

 許可をもらう前に、まずは滞在許可証を延長しなくてはなりません。現在私は1年の滞在許可証を持っています。その際、在籍プログラムや奨学金の詳細が書かれた契約書のようなものを大学に発行してもらい、その紙を市役所へ提出して学生用の滞在許可証を発行してもらいました。その紙には、「1年分の奨学金保証」ということが書かれていました。というのも、私が現在大学からもらっている奨学金は、プログラムのシステム上、1年です。最初の1年を無事に終えることが出来れば、翌2年分(フィールドワークの年、論文書き上げの年)の奨学金がもらえることになっています。つまり、滞在許可証を更新するには、大学から奨学金の更新をしてもらわないといけないというわけです。この更新に関しては指導教官が研究の進捗具合を見て、判断します。あまり心配しなくてよい、と指導教官には言われていたのですが、やっぱり正式な判断が出るまで私はちょっとドキドキしていました。そして、先日無事に、翌2年分の奨学金延長が決定!一安心、ですが、今月にあるワークショップ、フィールドワークの準備を考えると、安心に浸っている時間もあまりありません。

 無事に書類をもらえたので、翌日、朝一番で市役所へ行ってきました。必要書類を提出し、「後日連絡する」と言われただけで、手続き完了。更新手続きだったというのと、新規申請の多い秋から季節が外れていたということで、スムーズに手続きが終わりました。こうして振り返ってみると、後数ヶ月でドイツに来て1年。本当にあっという間です。
前の10件 | - ドイツでの学生生活 ブログトップ