クロアチア旅 その2

　ザグレブの中心街は、行ったことはないけれどウィーン、またはベルサイユ宮殿の様な、王朝を感じさせる場所、という感じでした。それもそのはず、オーストリア・ハンガリー帝国の支配下にあったので、その影響を受けた建物が多かったです。ただ、旧ソ連下ではないけれど、社会主義国家の時代もあるので、旧市街をちょっと離れるとその当時が見える建物、日本の団地に似ている集合住宅が残っています。時代と色々な国の建物が乱立している、という感じの街でした。
（団地みたいなアパート）



（ドイツのドラッグストアチェーン、dmもザグレブにありました）
　同時に、2013年にEUに加盟したので（一番新しい加盟国）、大幅な自由経済／資本主義の波も同時に感じる街でした。2023年からユーロ通貨も導入され、物の流動性も一気に加速しているという感じでした。特に、私がドイツで利用している全く同じ型のベンツのバスが走っているのにはびっくりしていました。古いタイプのバス、という訳では無く、今もドイツで普通に走っている型がそのままでした。車内の行き先を示す電光掲示板がドイツ語では無い、という以外は、ドイツのままでした。


（ユーロとクロアチアの元の通貨クロアチア・クーナでも支払い可能、のロゴ）
　普段は、ドイツで生活していると、「『German Quality』大丈夫？」と正直感じる仕事の質だったり、公共交通機関の質だったりするので、German Qualityをそのまま信頼出来ないことも多いです。「ヨーロッパ／EU圏内でも割としっかりしているのがドイツ」というイメージがあるので、このように感じることが多いのかもしれません。ただ、一歩ドイツから外に出ると、白物家電はドイツ製（Bosch、Miele）、車はドイツ車、というのが質の良い生活、みたいなイメージがあるよう。フランス／スイスの家庭の洗濯機はほとんどドイツ製なので、クロアチアでも、「German Quality」のイメージは良いのかもしれません。スーパーを見ても、ドイツ／オーストリアの商品が「高品質」として売り出されていたので、不思議な感覚でした。クロアチアがユーロに加盟して、ますますドイツブランドの進出は増えるのかなあと思いました。「EU開始後、輸出で利益を得ているドイツ」と言われている理由がはっきり分かりました。

　ちなみに、参加したツアーのガイドさんは、冗談で「フランス産の新車を買うより、中古のドイツ車を買った方が保つ」と言っていました。ただ、道路を見ると、確かにドイツ車は多いけど、（ドイツに比べると）日本／韓国車、フランス車も割と多めに走っている感じでした。

コメント 1

チャーチルと共に石油に目を付けた、そして生産することのできたアメリカは世界の地図を変え、君臨し続けました。大きすぎる島国だから、殿様気分は相変わらず抜けずに、それでも衰退する中を今までと同じ方法で解決しようとします。大きすぎる陸の孤島も、移民を受け入れ続けたことで激しい新陳代謝を繰り返して常に一等国でした、が。アメリカの凋落は激しく、お行儀の悪い「ならず者」みたいな国になり下がっております。

ヨーロッパは高校の教科書や、副教材で見せられる「世界地図」が世紀によって国境線の移動も激しく、要するに侵略ごっこの繰り返しで、アメリカが移民を受け入れるような新陳代謝ではなく、侵略される恐怖との戦いと緊張感があるのだと思います。その緊張感がこの小さな島国ニッポンには全くありません。それがいま、とんでもない危機的状況にあり、武力を持たないという離れ業で何とかしようと駆けずり回り、言葉を駆使したロジックで戦うことすら控える忖度。鎖国をするか、アメリカの51番目の州になってしまった方が得策だと思えるほど、危ないのだけど裏金がどうのとアホな話をしています。

窮鼠猫を噛むのナチスドイツでした。で、やったらいけるやん、と侵略拡大。ロシアが同じことを始めて2年、その恐怖を、おそらくかつて窮鼠猫を噛むをしでかした日本がアメリカに懐柔され、適温で平和を享受しており、きっと欧州の国境線の恐怖は察知できないのだと思います。簡単に停戦と平和を話すのですから。どうかこの火種が、火の粉が北欧へ、ポーランドへ、ハンガリーへと飛び火しませんように。と書いてきて、分離独立のバルカン半島へと南下されたのですね。昔人間にとっては、ちょっと怖い紛争地帯。クロアチアにはW杯でやられたことと、試飲会で飲んだワインしか実体験がございません。紛争や侵略や時には民族浄化の嵐を通過している国の緊張感が想像できると、平和ボケの日本で思うのでした。
　　（長すぎてごめんなさい）

by tommy88 (2024-02-25 12:27)