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ワークショップで発表 後半 [ドイツでの学生生活]

 さて、ワークショップ当日。私は初日のトップバッター。事前に希望する順番や日にちというのをある程度選ぶ事が出来たので、私はなるべく最初の方という希望を出しておきました。もちろん最初というのは何が起こるか分からない大きな不安はあるけれど、やってしまえば終わりという気がしたので、初日に発表をやってしまうことにしました。

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(日曜日、家の近くの道。誰も居ません)
 このワークショップ、2部に分かれています。私のように博士課程1年生の研究計画発表、フィールドワークから戻ってきた2年生の初期段階における結果発表。各自15分発表時間が与えられ、30分質疑応答となっています。今まで経験したプレゼンの中で一番長い質疑応答時間だと思います。発表している間はとても緊張していたので、何を発表した今でははっきり覚えていません。後から友達に聞いてみたのですが、授業内でやった発表よりかなり良かったと言ってくれました。そして鬼門の質疑応答。予想していた質問、ちょっと的外れな質問など色々ありましたが、それらを自分の中で消化して対応出来たのが一番の成果でしょうか。もちろん、答えが分からない質問もありましたが、それを突きとめるのが研究。あっという間の30分でした。指導教官も「すごく良かった」と言ってくれたので、嬉しかったです。

 10時30分から私の発表があり、その後友達の発表があり、昼食、となったのですが、お昼を食べる頃に私は疲れ切っていました。そのため、夜はよく眠れるだろうと思っていたのですが、なぜか、なかなか寝ることが出来ませんでした。そして、妹が大きな水泳の大会後、疲れているはずなのにかなり元気になってよく喋っていたのを思い出しました。アドレナリンが出ているからだ、と勝手に私は推測していました。まさか自分がその状態になるとは思っていませんでした。

ワークショップで発表 前半 [ドイツでの学生生活]

 今週、ワークショップがありました。2日半という、ワークショップにしては「普通」の日数でしょうか。ただ、自分が発表するのと発表しないのでは緊張の度合いが大きく異なりますが。このワークショップ、1年前から色々話だけは聞いていました。私の在籍するプログラムの一環で、毎年6月に行われます。が、来ると分かっていても完璧に準備できないものも人生には多くあり、このワークショップもその一つのような気がします。発表はほぼ完璧に準備できると思いますが、質疑応答までは完璧に準備できません。各自与えられている時間は45分。発表15分、質疑応答が30分。

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(アパート近辺の教会)
 1年で一番大きなイベントということもあって、今月上旬には「発表の練習プレゼン」までありました。教授4人ほどを前に各自準備したプレゼンを10分で発表、10分質疑応答というミニプレゼン発表会でした。参加した教授はドイツ人の人が多かったので、ドイツの国柄というかドイツ人の性格が強く表れたコメントが多かったです。合理主義というか、とにかくコメントが直球!思ったことをはっきり言います。

 いくつかの国の大学で授業を受け、プレゼン発表をしてきましたが、ドイツ人の教授が一番はっきりコメントをします。フランスでも教授は結構はっきり意思表示をするのですが、こねくり回した表現をする教授が多い気がします。さすが哲学の国だ、と思ったりもします。スイスはコメントなどに礼儀正しい感じが強く出ている気がします。アメリカ人は褒めて育てる教授が多い気がします。ドイツ人は、効率を重要視するというか、余計なことは省いて直球の発言が多い印象を抱きました。そして、6月上旬にあったミニプレゼン発表会では、ドイツ人の教授の直球コメントを私は受けました。私は必ずしも英語で言う、thick-skinned(非難や侮辱などに鈍感)、というわけではなく、また少し悔しがり屋でもあるので、このミニ発表会後は相当落ち込みました。

 本番まで2週間。指導教官と話し合い、コメントや質問にどう対応するのか少し練習した方が良いということになりました。発表の仕方をトレーニングしてくれるプログラムが色々あるので、その内の一つに参加することにしました。一対一で4時間、集中トレーニングを受けることになりました。うちの博士プログラムは、学生が必要なトレーニングを受けるための予算が確保されているので、このトレーニング費用を大学がカバーしてくれました。

 トレーニング当日、コーチがやってきてまずは発表のイロハを説明(聴衆が実際何を見ているのかetc)してくれました。発表の仕方というのは、特に習ったことがなかったので不思議な感じでした。授業を受けているという感じではありませんでした。もちろん、どんな質問に対応出来る魔法の答えがあるわけではありません。最終的に、冷静に状況を判断して(本当に的を得た質問・コメントであるのか判断)、答えられないコメントや質問の時に上手く切り返すことが出来るかどうかという点にかかっている気がします。もちろん、質問にしっかり答えることが理想だけれど、(教授でさえ)答えられない質問/コメントというのが出てきます。その時に上手い具合に切り返す力が必要なのですが、どうも私はそれが苦手なようです(だからトレーニングを受けたのですが)。

 私が答えることが出来なさそうな質問をしてもらったり、コーチに何度か練習してもらいました。4時間、一対一のセッションは相当疲れました。色々知識を詰め込む「疲れ」ではなく、精神的に疲れました。このトレーニングを得て、本番まで4日となりました。

6月に突入 [ドイツでの学生生活]

  現在所属する大学院の研究所から合格通知をもらったのが昨年の5月。そして秋からドイツの生活が始まりました。このブログを定期的に読んでくれる人は感じているかもしれませんが、ブログの更新頻度/量が大幅に減りました。書きたいことは色々あるのですが、以前ほど更新出来なくなってしまいました。今月は、更にその更新頻度が減りそうです。理由はワークショップの準備。

 ドイツへ来るのが決まった昨年の5月から、たった1年前なのか、もう1年なのかよく分かりません。自動車免許を取り、引っ越しを二度も行い、色々なことがこの1年であり、とても昔のように感じます。何が起こるか分からない中、1年前からはっきりと分かっていたことがありました。それは、自分の研究がどんな方向性に向かうにせよ、研究計画を6月のワークショップで発表すること。ワークショップでの発表で全ての研究が終わるわけではもちろんありません。しかし、この発表が一応博士課程初年度の大きな区切りとなっていました。秋に博士課程が始まったころは、「研究計画発表と言っても、何を発表するんだろう」と思っていました。そして、あっという間に6月となりました。ワークショップは今月21日~23日。私は初日の朝に発表です。迷うこと、つめるべき部分も色々あるので、心配になりますが、発表日が決まったので、その日に向けて準備を進めるだけです。

 研究計画を書くのは、決まった単元や範囲を復習し準備する試験勉強とも、テーマが与えられたレポートを書くのとも全く異なります。正解が無く、「完璧な形」になっていない状態でも研究発表をしなくてはならないというのが自分にとって一番難しいと感じる点です。もちろん、発表すると、不完全な部分や足りない点を指摘する人が居るので(色々な意見を聞くというのが発表の目的でもあるのですが)、上手く対応していかなくてはなりません。

 というわけで、もう少し詳しい記事を書けるようになるのは6月23日以降だと思います。それまではまた写真の多い記事が増えそうです。

(ヨーロッパで夏の風物詩、道路の工事。観光客などが増える時期になると、道路の工事がフランスでも、スイスでも、ドイツでも始まります。)
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ドイツ到着後の手続き その3 [ドイツでの学生生活]

 新学期開始、ということで、色々な大学登録手続きが9月中にありました。学部時代に比べると、事務手続きはそれほど多くはないという印象です。学生登録、大学登録料282.46ユーロ(3万8000円:2015年10月17日現在)を払うことぐらいでしょうか。ちなみに、ドイツの大学、「学費」はかからないのですが、新学期の始めにこの「登録料」を大学に納めることになっています(フランスも基本同じ。スイスは普通の公立大学だと1年で1000フラン=12万5000円弱)。事務手続きのような費用、と言われています。昨年に比べると値上がりしたようです(昨年は270ユーロぐらい)。が、学費を払うのが当たり前の国から来た私からすると、年間たった280ユーロ、と思ってしまいます。

 学部時代は入学誓約書から、保証人の手続き、奨学金の応募など、とにかく色々な書類記入作業が多かったと記憶しています。今回はそれほど書類の手続きが多いわけではないのですが、とにかく色々な作業に時間がかかりました。びっくりするようなこと(例えばドイツの銀行口座番号を事前に渡したのに、なぜか日本の口座へ奨学金が送金されていたり)が何度か続きましたが、とりあえず新学期前に少し落ち着きました。残るは滞在許可証の取得だけですが、これも後は申請料の支払いだけなので、何事も問題なく進むと良いです。

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(手前が学生証、奥が銀行カード)
 そして、2週間ほど前にようやく銀行カードと学生証が届きました。ちょっと問題はあったけれど、目的の物が手に入ったので結果オーライということにしておきます。以前の記事に、学生証が定期券(県/州内の公共交通機関乗り放題)ということを書きましたが、普段は大学と家の往復(3駅)なので、あまり利用しているという感じはしません。そして、先日友人に教えてもらったのですが、このカードを持っていると、バスのみ同伴者も無料です。平日は19時から、週末/祝日は終日、この特典が利用出来るそうです。ますます、ドイツの交通機関運営状況が気になります。
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(アパート前にある路面電車の駅。午前6時47分現在でこの暗さ!)


ドイツ到着後の手続き その2 [ドイツでの学生生活]

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(理系学部の棟。森の中にあって、ちょっと北大っぽい感じがします)
 いよいよ来週から、授業が始まります。先週、新規学生向けにオリエンテーションが行われました。しかし、ほとんどの学生が既に研究室を出たり入ったりしているので、新たな顔合わせという感じは全くしませんでした。それでもプログラムの流れのようなものを教授が一通り説明してくれたので、今後の計画のようなものも少し見えてきた気がします。

 学部、修士だと1年目、2年目、と完全に独立していました。毎学期取る授業は異なるし、取る授業の数も多いからです。しかし、このプログラムで3年/4年が一連の流れとなっている感じがします。1年目に研究計画をしっかりと詰め、2年目にフィールドワークを行い、3-4年目で論文を書き上げるという、長いサイクルのプログラムだ、という印象を持ちました。

 1年目である今年、取るべき授業は1コマ。そして先日、この授業のリーディングリスト(シラバス)をもらいました。1コマ「だけ」なのか「も」なのか表現に迷うところではありますが。また、ドイツ語の授業も取ろうと思っているので、今学期の時間割は2コマのみ。それ以外に自分の研究、という感じです。表面上は2コマですが、とっても密度の濃い授業のような気がします。各自の研究にも、色々と締め切りがあって、3年/4年のプランが整っているようです。それ以外にも、フィールドワークのワークショップ、インタビューのやり方、ポスターの作り方(これはフィールドワーク後に結果報告として使う物だと思います)など、不定期のセミナーもあります。

 プログラムの構造が今まで経験してきた大学のプログラムと異なるのはもちろん、在籍学生の数の違いにも驚きました。学部時代、語学の授業でも1クラスに15人ほどの学生が居て、講義となると50人ということもありました。学部の方針として、出来るだけ少人数制を心がけているようでしたが、学生数の多い大学だったので、「小規模」のクラスでも20人、というのが基準でした。修士もかなり学生の数が多く(私のプログラムには60人在籍)、他学科と授業を一緒に受けることが多かったので、1クラス20人というのが基準でした。が、現在、同期は自分を含めて6人!おかげで、皆と早く知り合いになれた気がします。修士より、クラスの規模は小さくなるということを一応は想像していたのですが、最初に顔合わせをした時にはやはりびっくりしました。
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