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Poor Things (2023) [映画’21-]

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 昨年末から予告編を何度か見かけていた作品。映像の感じが結構独特であまり好きではなくて、元々見る予定はありませんでした。それでも賞レースで話題になっているので、見てきました。

 予告編を見ただけでは、正直映画のメインテーマを私ははっきり理解出来ませんでした。映画を見終えた今、「確かに現代社会のテーマ」で、2024年だからこその作品だなと思いました。ただ、予告編でも感じた独特の映像の感じ、過激な描写も結構多く、更に独特なサウンドトラック/映画音楽が2時間近く続くので好みははっきり分かれると思います。私にはちょっと耳障りの音で、イヤフォンで鑑賞する機内上映で見るのは多分キツいだろうなあと思いました。なので、映画館で見て良かったです。決して耳心地の良い音楽ではけれど、主人公の感じている「違和感」を上手く表現し、その感覚を鑑賞者にも感じさせるにはぴったりの映画音楽でした。

 作品テーマの一つが「力(関係)」だと思うけれど、これがどんな風に社会で変化してきた/してきているのか、というのが上手に表現されていました。一見すると変化している様に見えている事でも、よくよく見ると構造自体はそれほど変わっていないということ、現実社会ではある出来事を上手く、「突飛な」映像で表現していたいと思います。社会の「突飛なこと/変わったこと」と「普通」の線が割と明確な様で、でもそれぞれの「ロジック」や考え方を聞くと、その線がぼやけてくる感じが上手に表現されていると感じました。
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