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夏の読書 番外編 [読書’13]

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 今回は番外編と称して、スイス人が読んだ日本の小説について少し書いていきたいと思います。ホストファザーの誕生日が7月下旬だったので、東野圭吾のUn Café Maison(聖女の救済)をプレゼントしました。同著者の「容疑者Xの献身」も読んでいて面白かった、と言っていたので、今回の作品の感想も気になるところでした。個人的には「聖女の救済」のトリックの意外性が気に入りました。ホストマザーもこの作品を夏休み中に読み、2人から感想を聞くことが出来てとても興味深かったです。

①室内でいちいちスリッパを替えるのにびっくり
 アメリカでは室内を外靴で歩き回るというイメージですが、私が知っている多くのヨーロッパ家庭では「スリッパ」(サンダル)に玄関で履き替えます。と言っても、日本のような玄関(家の入り口の段差)があるわけではないので、基本土足禁止の部屋も急いでいる時は外靴でドカドカと入っていく人が多いです。

 ホストファミリー宅は基本2階が土足禁止。それ以外は結構曖昧ですが、入り口で裸足になるか室内履きに履き替えます。そんなホストファミリーですが、日本のトイレ用のスリッパにはびっくりしたようです。札幌の我が家ではスリッパもなく裸足ですが、祖父母の家では室内スリッパ、トイレスリッパと分かれています。ヨーロッパ人からすると「同じ室内なのにそこまで徹底する?」というイメージのようです。

 この小説内で、トイレスリッパが登場したことさえ自分では覚えていないのですが、スイス人からすると相当な衝撃だったみたいです。小説内で一番驚いたのがこのトイレスリッパ、とさえ言っていました。

②日本でのパッチワークにびっくり
 小説内の登場人物がパッチワークを習っているという設定があります。スイス人からすると、「なぜ日本でパッチワーク?」と思うようです。言われてみると、日本のどこの文化教室でもパッチワークのクラスは存在します。なぜヨーロッパ(イギリス)のものが日本で流行っているのか、そこまでは分かりません。

③殺人のやり方まで日本人らしい
 最初このように言われた時は、何が言いたいのかさっぱり分かりませんでした。ホストファミリー曰く、「ヨーロッパ人からすると『日本人は完璧に/きっちり仕事をする』というイメージが強い」とのことでした。銃を使う、という派手な演出は無くても、完璧な(そして殺人現場を全く汚さない毒殺)事件が彼らのイメージする「仕事を完璧にやる」日本人にぴったり合っているようです。

 こういった感想を聞くとは思っておらず、私にとってもびっくりの本でした。
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