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移動手段 [旅'12]

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 ヨーロッパを旅行する際、よく使ったのが電車。特にフランス内は、頻繁に電車で移動していました。北海道という島に住んでいると、飛行機の方が便利で、道外へ行くときの移動手段は常に飛行機、本州に上陸してからは夜行バスという方法でした。フランスは陸続きの国であるせいか、電車での移動がメイン。SNCFという日本で言うJRのようなものが存在し、国民の足となり、また悩みの種になっています。

 パリだと様々な大きな駅から、各方面へ行くことが出来ます。同時に、パリそして各都市では頻繁にSNCFのストが起こっています。国鉄のため、少しでも自分たちに不利な条件が出されると、すぐにスト決行。これがバカンス初日のかき入れ時であっても関係ありません。そして、フランス人の間で言われているのが「バカンス初日は絶対に電車が遅れる」ということ。ジンクスなのかよく分かりませんが、初日は機械が動かなかったり、線路トラブルが発生したりよく足止めをくらったお客さんがニュースに出ています。私もフランスに居る間、二度ほどそういった目に遭いました。

 まずは、「機械的問題による」遅れ。フランス人の友人と旅行していた時のことなのですが、帰りの電車が40分ほど遅れました。遅れるということは前々から分かっていたのですが、どれほど遅れるのかの情報は全く流れませんでした。到着予定時刻ほどになると、ようやく車掌さんが出てきたので、聞いてみました。すると、「機械的問題(による、遅れ)」とのこと。興味本位で遅れの理由を聞いても、なぜか答えを濁します。一体どういうことなのか、と友達と一緒に問い詰めてみると、「人員的問題」でした。要するに、運転手さんが時間通り電車を発車させなかったということでした。つまり、運転手の遅刻。この日はちょうどバカンスに入る時期だったので、人員交代の時期。その交代連絡が上手くいかず、担当の人が遅れてきたとのことでした。通常なら、「技術的問題」という表現をすると思います。が、今回は電車という乗り物、機械を運転する人が不在、ということで「機械的問題」と表現していました。なかなか上手い言い訳を考えた車掌さんでした。

 次は、「不思議な電車消失」事件。ジュネーブからVichyという小さな町に向かう時のこと。この区間は直行便が存在しないため、リヨン経由で向かいます。帰りの便だったので、リヨンは初めての駅ではありませんでした。しかし、乗り換えの時間は20分ほどしかありません。電車を降りてすぐに、次自分が乗る電車を電光掲示板で確認します。自分の電車出発予定時刻は17時40分。その時刻出発の電車の行き先は、自分が知らない地名。終点がいつもと異なる場所なのか、と思い、確認のため受付へ向かいます。すると、「この電車はキャンセルされました」との返事。「え?なぜ?」と聞いても、「そういった情報がこちらに入っていません。1時間後、同じ場所に向かう電車が来るのでそれに乗りなさい」と言われるだけ。その1時間後の電車、確かに私の目的地を通過するものでした。しかし電車の番号は自分が乗るはずだったものと全く異なります。こういった長距離の電車内では、車掌さんがチケットを点検して回ります。そして、電車のチケットでないと、罰金が取られるということもあります(これは容赦なく請求されます)。罰金を請求されたらどうしよう、と不安になりながら乗りましたが、結局問題なく目的地に到着。しかし未だに電車がキャンセルされた理由は分かりません。まさに、私が乗るはずだった電車が「跡形もなく」消えてしまった感じです。フランス人に問い詰めても、「SNCFは常に、説明不可能な理由で遅れたり、勝手に電車をキャンセルする」という答えが返ってくるだけでした。

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 蛇足ですが、日本の新幹線に匹敵するのがTGV(Train à Grande Vitesse)という電車。この高速鉄道のロゴが写真のようなもの。このマークをひっくり返してみると、なんとカタツムリに見えるのです!フランスと言えば、エスカルゴ、カタツムリの国。デザイナーが意図して作ったのか真偽の方は不明ですが、個人的には上手く出来たマークだと思います。
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