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フランスの試験 その5 [フランスでの学校生活]

 一発勝負のバカロレア、とにかく科目数が多いです。驚くことに、体育も受験科目の1つ。これも哲学同様、どのコースでも必須です。バカロレアだけだと思っていたら、なんと高級官僚養成機関(ENA)という超エリート学校の入試の受験科目にも入っていました。体力がなくては、官僚も務まらない、ということなのでしょうか。言われてみれば、大統領選挙中、候補がスポーツをやっている映像がテレビで映し出されていました。

 さて、バカロレアの体育、学校、住んでいる地域などによって異なるようですが、多くの人は陸上を選ぶようです(それ以外にも2つスポーツを選ばなくてはならないようですが、よく分かりません)中、長距離走を選ぶ人が多いようです。500m×3、タイムなどが考慮されて点数がつけられるようです。哲学などに比べて、採点基準がはっきりしているため、スポーツが得意な人は高得点を取るのが簡単そうです。そのため、私が行っていた高校では1学期丸々使って中距離走の練習をしていました。私も短距離より、中・長距離が得意だったので、この学期の体育は特に楽しかったです(もちろん、どの学期の体育も楽しかったですが)。高校の時留学していたクラスメイトは、あまり勉強が得意ではないのですが、スポーツはずば抜けて得意で、クラスの人気者でした(どこのクラスにも必ず一人は居るタイプだと思います)。彼は「バカロレアの不足点は体育で補う」と言っていましたが、あながち冗談ではないようです。

 もちろん、体育だけでは不足得点が補えず、留年する人も多く居ます(全国の合格率は70%)。合格基準は、全ての科目の点数を合計し(配点点数を含み)、その平均が10点を超えること。大きくこの10点に届かない人は、例外なく留年しますが、「あと少し」という人は追試を受けることが出来ます。この追試、筆記試験では無く口頭試験です。この追試を受験しても、合格は合格。追試になった人は、最後まで気は抜けません。
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