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フランスの試験 その2 [フランスでの学校生活]

 さて、この進路選択、日本同様、先生と相談して決めます。面白いことに、担任の先生だけでなく、担当科目の先生全員が集まって面談します。私が1年間通っていた(フランスの)高校は3学期制、つまり成績表が3回渡されます。各学期末、「Conseil de classe(学級評議会)」というのが開かれます。これは日本で言う「成績会議」だと思います。興味深いことに、この会議には学級代表(2人)も参加し、生徒を弁護します。数学の先生が「この生徒は数学の成績が良くないから、2年生に進級させるのは難しい」と言えば、学級代表が「いや、この生徒はフランス語が得意で」という風に弁護する(のだと思います。これはあくまでも私の想像)。そのため、学期末が近くなると、皆やけに学級代表の話を聞いたり、優しく接したりし始めます。ゴマすりは、フランスにも存在しているようです。

 年3回行われるこの会議、1学期終了時には当の生徒も会議に呼ばれて、先生達と話をすることになります。ずらーっと先生達が円上に並び、その正面に生徒+学級代表が座るという形になります。日本でも何度か面談というものをやったことがあった私でも、10何人も先生が居る部屋に入るとかなり緊張しました。各教科の先生が少しずつその生徒に対してコメントを述べ、必要なら学級代表の弁護が入る、という感じでした。私の時は、学級代表の弁護が入ることがなく終わり、ホッとしました。そして、この会議内で、2年生からどのコース(S、L、ES)に入るか希望を述べ、先生達から提案されます。私も一応この提案を受けました。日本では数学がとても苦手、典型的な文系だったのですが、こっちでは国語(フランス語)がハンデとなるので、S(理系)とES(経済系)を提案されました。驚くことに、数学の先生からも「今の数学の成績なら問題なく、S(理系)に進める」と言ってもらえました。高校2年生の時に留学し、1年生のクラスに入ったので、日本の高校で勉強したことも少しは生きました。1年間だけでも、とりあえず真面目に数学を勉強しておいて良かったなあと思いました(日本では文系のクラスでしたが、1年次は数学の授業がかなり多かったです)。ベクトルなど、日本では勉強したことがないことも出てきて、少し焦ったのですが、何しろ他の授業に比べて理解出来ることが多いので、興味を持って勉強していました。数字は万国共通、ということを強く実感しました。

 次回は、フランス人が最初に受験するフランス語(国語)のバカロレアについてです。
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