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ドイツでオペラ鑑賞 後半 [2022年ドイツ]

 何を見ようか、迷ったのですが、知っていて好きな作曲家ということで、モーツァルトの「ドン・ジョバニ」を見に行きました。モーツァルトは、オーストリアの作曲家だけれど、オペラはイタリア語なんだなあという発見もありました。当時から、オペラ=イタリア、なので、作曲家の出身問わず、上演はイタリア語ということが多かったようです。

 上演時間は会場で知ることになるのですが、なんと3時間半!映画だと「ロード・オブ・ザ・リング」並みの長さですが、集中力が持つかなあとちょっと心配になってしまいました。18時開演、休憩込みで22時45分まで。鑑賞後に気づいたのですが、この上演時間はそこまで「長い」ものではないよう。もちろんこれより短い物もあるけれど、長いことで有名なワグナーの作品だと4時間超え(休憩なし)というものもあるらしいです。

 2階席だったのですが、ステージとオーケストラ両方がよく見えました。オーケストラというと、黒のスーツを着てるというイメージしかありませでした。が、今回のオーケストラは、「とりあえず服の色は黒」というルールだけのようで、結構カジュアルな服装の人が多かったです(ステージのすぐ下で演奏しているので、そこまで目立たない)。逆に、演者の衣装は派手。それぞれの登場人物が見分けられるように、衣装の特徴もハッキリと分かれていました。締め付けがキツそうなドレスを履きながら歌う、のはさすがオペラ歌手だな、とも思いました。

 今回良かったのは、舞台装置と役者陣の幅広さ。思っていたより狭いステージだったのですが、奥行きはある程度ある舞台。奥行きを上手く使って、現在と過去の「イメージ」を表現していました。漫画で言う、考え事の「吹き出し」が舞台でもしっかり表現されていて、上手いなあと思ってしまいました。

 この日の上演プログラムを見る限り、特別な演目というわけではなく、3ヶ月に渡る公演の一日、という感じでした。そんな「平常上演」でも、メインの登場人物7人の内、2人がアジア人でした。どうしても「オペラ=ヨーロッパ」のイメージが強いのですが、色々なバックグラウンドの人が出ていました。

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(開演前。ステージ一番上枠の白い部分に字幕が投影される)
 ドイツの劇場でイタリア語のオペラ、ということで、ドイツ語字幕付きでした。どこに字幕を表示させるのだろう、と気になっていましたが、この会場では、ステージの一番上。この白い部分に字幕が投影されていました。イタリアへ旅行して、「イタリア語が分かればなー」と思うことはあまり無いのですが、オペラを見ている間は「イタリア語が分かれば、韻とか詳しくよく深く理解出来るのになー」と思ってしまいました。今度、自分がある程度理解出来るフランス(語)のオペラがデュッセルドルフで上演される時は絶対行こう、と思ってしまいました。

 「ドン・ファン」の話と聞いていたので、モテる男の話という、軽い内容なのかな、と思っていました。が、この作品の主人公、台風の目ような人で、周りの人も巻き込まれて色々散々な目に遭うという話でした。一応、オペラの作品だから、脚色もあるよね、と私は思っていました。ただ、一緒に見に行った、人生色々経験している知り合い曰く「こういう人、意外と結構な人数、世の中に居る」という感想を述べていました。
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tommy88

ドン=ジョバンニ
私の人生経験は浅いですが、そういう人を多く知っています。
ただ、ドン・ファンは理想の女性を追い求める健気な姿。
女性に対して本当にだらしないのはカサノバでしょうね。
「そういう人」とは、カサノバみたいな人のことです。
オペラではどのように脚色されていたのか、気になる所です。



by tommy88 (2022-10-22 22:49) 

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