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ドイツでオペラ鑑賞 前半 [2022年ドイツ]

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(オペラに全く関係ないけど、百貨店)
 デュッセルドルフに引っ越してきて、一度やってみたかったのが、オペラを見ること。ライン・オペラハウスというオペラの劇場がデュッセルドルフにあるので、一度は行ってみたいと思っていました(前住んでいた街にも、ライン・オペラハウス別館のようなものがあったんだけど)。1956年に出来たドイツの歴史では「割と新しい」オペラハウスです。ちなみにドイツで最も歴史ある歌劇場は1693年に創設されたライプツィヒのもの。日本だと、パッと「新国立劇場」を思いつくのですが、ドイツの歌劇場は、州または市の運営。地方分権、という、ドイツの国の政治の形がよく分かる運営方法です。

 私は、オペラというと、フィギュアスケートの演奏曲でしか聞かないせいか、イタリアやフランスのイメージがかなり強かったです。ただ、ドイツも(クラシック)音楽作曲家が数多く居るので、オペラ大国ということに、ドイツへ来てから再認識させられました。ドイツの、どこの大都市を旅行しても「オペラ劇場」があり、平日でも上演しているので、日常生活にオペラは近いのかなあと感じさせられていました。

 知り合いと一緒に見に行ったのですが、まずチケットを購入して思ったのは、ドイツでオペラを見に行くのに適した服装は何か、ということでした。フランスで何回かオペラを見に行ったことがあったのですが、その時は、正直「思っていたほど」オシャレをしている人は居ませんでした。全員カクテルドレスを着ているのかな、と想像していたのですが、そこまでの人は居なかったという意味で、「思っていたほど」でした。今回ドイツでは、結局、無難に、ヒール、ワンピースにジャケットを着ていきました。

 予想していた通り、会場では色々な服装の人達が居ました。年齢層は高め、カクテルドレスを着ている人達も数人居ましたが、ほとんどはフォーマルに限りなく近いセミフォーマル、という服装でした。ただ、普通にTシャツ、ジーパン、スニーカーの人も居ました。と言うのも、(日本に比べると)オペラの敷居がドイツでは低いようで、値段が良心的な席もあるからです。私達が見に行った回で、最低料金は15€でした。ほとんどステージが見えないような気がしましたが、芸大の学生には優しい料金設定ではないでしょうか。詳しくは分かりませんが、歴史ある芸大がドイツは多いので、そういった学生向けの料金設定があっても不思議ではありません。

 また、驚いたのは、人員の多さ。日本だと人員手薄な場所(コンビニ)と、多すぎる場所(百貨店等の立体駐車場)がありますが、ドイツは比較的人員が足りてない部分が多い気がします。例えば私がよく行く、2スクリーン(100人席と70席)のインディペンデント・シネマだと、店員さん1人(多い時で2人)しか居ません。規模が違うと言われればそれまでだけれど、このオペラ劇場では、受付に数人、クラークに数人、会場案内で数人居たし、一番驚いたのが、劇場の各ドア前に(各フロア3-6つのドア)1人ずつ配置されていたこと。開演時間になると、ドアを一斉に閉め、休憩時間になると一斉にドアを開け、という作業をしていました。若い人が多かったので、芸大の学生なのかな、と勝手に思ってしまいました。このような文化的施設には大きな公的資金が入っているので、様々な部分で潤沢なのかなあと思いました。
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tommy88

オペラ観劇のためにドイツ語に磨きをかけられたのでしょうか。
素晴らしいことです。
欧州の持つ由緒正しき教養教育、活きています。

ロシアの国立バレエ団の公演が17日夜、東京・新宿区で行われました。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続くなか、政治と芸術は、区別すべきという声がある一方、公演に反発する声も上がっています。
「ロシア文化フェスティバル日本組織委員会」の長塚英雄事務局長は「政治と芸術は分けて考えるべきだ。厳しい情勢のときだからこそ文化芸術の交流が大事ではないかと思う。ロシアの文化と芸術は大変優れているので多くの国民に触れてほしい」と話していました。

脳天気な主催者や観客のいる、無教養な日本人です。ロシアのウクライナ侵略は政治ではなく暴挙です。文化を分けて考えるなら、ロシアの芸術家が自由に演奏する機会を与えられ、ウクライナの芸術家は銃弾から避難しなければならない差をどう語るのでしょうか。真の教養を持たない人たちは、論理性に欠けることを平気で語ります。

by tommy88 (2022-10-22 22:40) 

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