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Kingsman :The Secret Service (2015) &Kingsman : Golden Circle (2017) [映画]

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 フィクションやファンタジーだけれど、「この設定、この場所ならあり得る世界観だよね」というのが私の中にいくつかあります。「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」は日本のいくつかの場所であり得る世界観だなあと思うし、「メン・イン・ブラック」のようなエイリアン対策部はアメリカならあり得る、と思ってしまいます。(設定では一応、どの政府にも属さない秘密機関と一応なってはいますが)Kingsmanはイギリスならあり得る世界観だなあと思ってしまいます。作品内でKingsmanがあるとされているスーツ店のある通りは、実際に歴史あるスーツの仕立て屋が多いロンドンの通り(Saville row)として有名らしいです。また続編を見て感じることですが、Kingsmanという名前も多い国王、女王が居る国イギリスならではの名前だと思います。

 このKingsman、続編(第2作目)が昨年ドイツで公開されていて、見たいなあと思っていました。ただ、これが続編とは知らずにいて、友人から初編の存在を聞き、DVDになるのを待っていました。早速図書館で今回借りてきて、2日連続で、第1作、2作を見ました。独立した作品ではなく、続きとなるので、2日連続で見て良かったです。

 007シリーズの影響を大きく受けていると思うけれど、個人的には007シリーズよりこちらの方が好きです。続編は色々やり過ぎな部分が多くて、最初の作品ほど好きにはなれませんでした。ブラックジョークの加減、描写等、ちょっとやりすぎかな、という感じが1、2、両作品にあるけれど、色々な部分において私が好きなバランス加減でした(特に第1作目は)。確かに、対決/決闘シーンは、描写が過激すぎる(手がパックリ切られたり)けれど、シーンに全く合わない音楽を使ったりして、シュールな感じになっていました。「ザ・真面目な人」という役がぴったりのコリン・ファースもお笑いになりすぎ、でも笑える「真面目な」スパイを演じていたし、ちょっとあり得ない武器(gadget、「ちょっとした」道具) も紳士なスパイには合ってしまっていました。

 また、(特に続編は)アメリカ社会、アメリカ人に対する皮肉もかなり効いていました。「アメリカ人、ここまで自虐的になれるのか?」と見ながら思ってしまいました。鑑賞後に確認してみると、イギリス製作となっていたので、あのブラックジョーク加減、皮肉さに納得。

 スパイ映画に詳しくない私でも、所々由来が何となく分かるオマージュがあったりして、楽しい映画でした。セリフも色々ジョークや皮肉が入っていたりして、字幕翻訳家泣かせの映画だなあと思いました。私が気に入ったバーの決闘シーンで「Manners maketh man」というセリフがあるのですが、簡単に訳すと「マナーが人を作る/育てる」という意味になると思います。ただ、これは古い英語表現(シェイクスピアの時代ぐらい古い)。このセリフを言う前に交わされた会話、それでも敢えてこの表現を使ったことの(製作者の)意図を考えると、なかなか深いなあと私は思いましたが、日本語字幕ではどこまで表現されているのか、ちょっと気になりました。
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tommy88

冒頭で簡単にやられてしまうので、アレってずっこけてしまいましたが、ちょっと長めの伏線でした。仕掛けがいろいろと面白かったですね。これは続編を作らねば勿体ないと思っていたら、日本でも近々上映で、もしかしたら始まっているかもしれません。半年後にはWOWOWですね。

by tommy88 (2018-09-15 23:51) 

Mi

私もこの1作目は見たけれどバスの中で、日本語音声(ほとんど聞きとれない)+日本語字幕だったので細かいニュアンス等はほとんど理解できていないだろうなと思います。
by Mi (2018-09-16 08:39) 

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