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記者会見のお手伝い [日本での日常]

 ある程度(十分以上に)生活費がでる奨学金を頂きながら、学生を今は続けています。フィールドワークを行っていると、毎日があっという間です。色々良いこと、大変なことがありますが、良い点の一つは、直属の上司がおらず(指導教官は居ますが、上司とはちょっと異なる気がします)、出勤時刻など決まったスケジュールがなく、とにかく自由の度合いが強いことでしょうか。そのためなのか、友人から「スポーツイベントのフランス語通訳をやらないか」と連絡をもらったのが、去年の10月。詳しい話はその時無かったのですが(何のスポーツか、どういうイベントかもよく分からなかった) 、興味本位で「やる」と答えました。11月末、その担当者と直接話をしてきました。私の想像していた「イベント」より規模が大きくて、ちょっとびっくりしました。テニスの国際試合の、記者会見通訳のお手伝い、というものでした。

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 昨日(2月2日)その一日目だったのですが、とっても緊張しました。以前、バレーボールの記者会見を手伝ったことがあったのですが、その時の方が小規模でした。また、その時は、外国人の記者の方の横について、選手のコメントを訳すという、1対1のやりとりでした。今回は、記者会見室全体に向かって訳すということで、大きなプレッシャーでした。最初は分からないテニス用語が出てきたらどうしよう、と思っていたのですが、実際難しかったのは、用語以上のものでした。一言で表現すると、メディアと選手の関係、日本とフランスにおけるメディア文化の違い、でしょうか。フランスにおけるメディアと選手の関係は、(私が想像/推測する)日本におけるものとかなり異なる気がします。それ故のコメントや態度、やりとりをどこまで訳すのか(訳さないのか)、どのように訳すのかという判断がかなり難しく、上手く出来ませんでした。理想は全て訳すことかもしれませんが、同時通訳ではなく、また時間も限られているため、やはりどこか削る(訳さない)部分が出てきます。その瞬間的な判断というのは、場を重ねることで磨かれるのだと思うので、先は長いです。

 と、緊張の一日目を終えました。一日を終えると、不思議な気分でした。遠くから見ていてきれいだった炎に近づいた、気分でした。特別、何かその職業について調べたり、トレーニングを受けたわけではありませんが、高校生ぐらいまで、通訳も悪くないかなと思っていました。単に自分の好きなことと出来そうなことを考えた時に、候補の一つとしてあった職業でした。日本で有名な翻訳家や通訳を見て、かっこいいなあとも思っていました。そんな遠くから見ていた物の中に、いざ近づいてみると、色々なことがその中で起こっていて(今回は記者会見室でしたが)、綺麗なだけではない炎(熱気)のようなものがある場所でした。
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コメント 2

tommy88

無茶苦茶、すんばらしー経験です。
今日、WOWOWを録画してチェックしましたが写ってませんでした。
残念でした。

by tommy88 (2017-02-03 19:20) 

次女

素敵な経験だね!
私も久々になにかに向かって燃えてみたいわ~
by 次女 (2017-02-06 22:33) 

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