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Flamby Le Magnifique (2013) [芸術]

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 パリには数日滞在したので、友達と劇を見に行ってきました。前回は私が選んで見に行ったのですが、今回は逆に友人が政治風刺劇を選んでくれました。Théâtre des 2 Ânes (2匹のロバ)という風刺劇専門の劇場で行われました。この劇場、chansonniersという劇を専門にしています。Chanson(歌)という言葉が入っていることからも分かるように、歌が頻繁に出てきます。Chansonniersの意味として、辞書には「漫談家」という訳が出ていました。歌も入れつつ、社会を風刺する劇作品のようでした。

 社会を風刺すると言っても、もちろんターゲットになるのは政治家。ポスターからも分かるように、現職の政治家を風刺する作品でした。劇のタイトルは「Gatsby Le Magnifique」(華麗なるギャッツビー)をもじった「Flamby Le Magnifique」(華麗なるFlamby)となっています。Flambyは現フランス大統領François Hollandeの(メディアがつけた)あだ名。決定力に欠けていて、ゼリーのようにふにゃふにゃしているという意味で、商品名であるFlamby、と呼ばれることがあります。そのあだ名をタイトルに持ってきたというわけです。

 理解出来るかどうか不安だったのですが、劇が始まると、笑っていない時の方が少なかったのではないか、というぐらいずっと笑いっぱなしでした。政治の時事問題をうまく言葉遊びにしていて、シナリオが良かったのはもちろん、役者の演技もすごかったです。6人ほどしか役者は居ませんが、代わる代わる様々な政治家に変身して演技していく様子がすごかったです。私のお気に入りはMichel Guidoni。大統領のHollandeから、総理大臣のManuel Valls、経済大臣のMontebourgの役を演じていました。この3人、タイプは全く違うのに、この役者さんはとても上手に真似していました。3役の中でも、Hollandeがはまり役で、声だけを聞くと、本当にHollande大統領が話しているみたいでした。また、Florence Brunoldという役者さんも、Hollandeの彼女たち(元彼女2人)を上手に真似していて、話し方が本人そっくり。風刺なので、誇張されている部分も多くあると思います。が、「あながち本人は似たようなことを考えているかも」とも思ってしまいました。

  さすがフランスのユーモア、と言える劇でまた別の作品を是非見てみたいと思いました。
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