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ARS (Applied Research Seminar) [スイスでの学生生活]

 春学期、つまりジュネーブでの1年が終わりましたが、全くそのような実感がありません。一応夏休みにはなったのですが、今も大学へ毎日のように行っているので、夏休みが始まったという気分ではありません。いくつか理由があるのですが、今回はその内の理由の1つを書いてみたいと思います。

 毎学期、必須科目というのがあり、春学期は2科目必須がありました。来学期は交換留学へ行く人も居るので、必須科目もそれほど多いわけではありません。が、交換留学に行かない人たち、ジュネーブに残る人必須の科目がARSです。これは、授業が存在しないクラスです。NGO、国際機関などがプロジェクトを提案して(調査ベースの)、そのプロジェクトにグループで取り組み、12月末その結果を発表するというものです。どの機関と働くか、誰と働くのか、色々駆け引きが必要なクラスだと感じました。プロジェクト自体も全て一斉に提示されるのではなく、細切れに提案され、先着順。どこまで自分がやりたいことを照らし合わせて、「妥協」するのかも鍵になってきます。

 そういった大体の流れの説明を受けたのが2月下旬、春学期が始まってすぐ。去年のプロジェクトがいつか提案され、大体のイメージの説明がなされました。その1ヵ月後にIOM(International Organisation of Migration・国際移住機関)からプロジェクトの提案が来ました。去年もプロジェクトを提案していたので、私が目をつけていたものでした。教授がこのプロジェクト提案のメールをクラス全員に送った20分後に、たまたまそのメールを読み、一番で申し込むことが出来ました。グループプロジェクトなので、定員は3~4人。このメンバー決めが一番緊張しました。出来れば「うまく」やれる人たちだと良いのだけれど、ということだけを願っていました。すると、ラッキーなことに一緒にプレゼンをやったことがあるメンバーでした。エルサルバドルとポーランド出身の2人で、このプロジェクトをやることになりました。

 提案されたプロジェクトの締め切りは6月中旬となっていました。授業の一環ではありますが、あくまでもプロジェクトを提案する機関がより大きな力を持っています。彼らの提示するプロジェクトを締め切りどおりにやることが原則です。それとは別に、授業として自分達が担当したプロジェクトを12月下旬にプレゼンすることになっています。そのため、プロジェクトごとに提示される締め切りもかなり異なります。私たちのグループの締め切りは6月中旬。6月上旬に試験が全て終わって、その数週間でプロジェクトを仕上げるのは難しい、ということで、IOMの担当者と一度会うことになりました(こういった締め切りなどの交渉を行うのも、授業の一環だとか)。

 そして4月上旬に、この担当者と会いました。色々「大人の事情」でやりづらいことも多かったのですが、とりあえずプロジェクトの締め切りは7月中旬となりました。かなり縦割りで、「大人の事情」は色々難しいことがあるのだ、と実感しました。そして、肝心のプロジェクトについては次回の記事で紹介したいと思います。
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