SSブログ

聞いてはいけない質問 その1 [留学準備]

 世の中には、「大人の事情」で聞いてはいけない質問があります。その内の1つがスイスの学生ビザ。「なぜ?」と思った瞬間、様々な疑問や矛盾点が見えてきます。こういったことは法律専門家に任せることにし、スイスの学生ビザは「聞いてはいけない質問」リストの1つに加えることにしました。

 なぜ、こういった話をするのか。それは、私の滞在許可書発行に相当の時間を要したからです。それでは、スイスの学生滞在許可証発行申請までの長い道のりを書いていきたいと思います。ただ、ここに書いていくことはあくまでも個人ケース。同じ学校に通う日本人にも話を聞いてみましたが、本当にケースバイケースです。あくまでも、自分のケースとしてここには書いていきたいと思います。

 まず、スイスには様々な種類の外国人向け滞在許可証があります。国、滞在目的様々な条件によって、手続きが異なります。例えば、私のような日本人がジュネーブの大学に通う際、入国のビザは必要ありませんが、学生の滞在許可証Permis Bというのを申請しなくてはなりません。この申請、相当時間がかかるのですが、周りの友達の状況を聞いてみると、結構恵まれている方だと気付かされました。他のアジア諸国出身の子は、スイス入国にビザが必要となります。ビザで入国しても安心出来ず、別にPermis Bが必要となります。私はビザが必要なく、ただPermis Bの手続きのみが求められました。

 そのためスイスではスイス人になるのがかなり難しいです。 スイスで生まれ、教育を受けてもスイス人ではない、という人が多く居ます。かつてはスイス人になるための国際結婚も多かったようです。が、今ではそういった手は通用せず、法律がどんどん厳しくなってきました。そういった外国人にとって「最高」の滞在許可証が、「Permis C」と呼ばれる物です。5年〜10年スイスに住んでいること、一定の収入を得ていること、一定の財産を持っている事、など様々な厳しい条件をクリアすると、基本滞在に有効期限のない「Permis C」を手に入れることが出来るというわけです。ただこれは滞在許可証なので、スイス人と全く同じ権利を持つことが出来るわけではなく、いくつかの制約は残ります。もちろん、学生の身分である私はそういった滞在許可書を手に入れることが出来ません。学生のための「Permis B」と呼ばれるものが存在します。これを手に入れるのも、結構大変でした。とにかく、揃える書類の量が多い!

 「書類E」と呼ばれる(EU圏内、圏外関係なく)学生用の書類に記入し、EU圏外出身の私は「書類M」と呼ばれるものも提出しなくてはなりません。書類Eは必要情報(入学許可書、スイスでの滞在先)を記入し、更に追加書類としてなぜスイスで勉強したいのか、在学期間だけスイスに居るという「契約書」(そういった文章を書き、自分の署名をする)を送付します。卒業をしてこの国をすぐ離れなかったら、この契約書を見せられるのかな、と疑問に思いながらサインしました。その書類を送ったのが9月。そこから長きに渡るやりとりが始まるのでした。
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

oiseau

tommy88さん、はじめまして。oiseauと申します。
この秋からスイス(ジュネーブ)に留学する身でして、滞在許可証の申請プロセスを調べていたところ、このブログにたどり着きました。最近のもので、詳細に実体験を綴っていらっしゃるのはこちらしか見かけなかったので、ものすごく参考になっています。ありがとうございます!
そしていきなりで失礼ですが、よければ基本的な質問をさせて頂きたく存じます。ジュネーブの滞在許可証は、現地到着後申請するものなのでしょうか?それとも事前にOffice cantonal de la populationに書類を送付するなり(今はオンラインシステムが導入されているようですが)で、到着前に何らかの手続きを踏む必要があるのでしょうか?
留学先大学の指示がいまいち不明確で、アドバイスを求めても反応が無く、入国3ヶ月を切ったのでさすがに慌てております。もしお時間がございましたら/何かご存知のことがありましたら、返信頂けるとありがたいです。
いきなり長文質問で失礼いたします。

oiseau
by oiseau (2013-06-03 15:34) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0