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フランスの試験 その8(番外編)  [フランスでの学校生活]

 結果的に彼女は私の家に2泊していきました。去年の12月以来久しぶりの再会だったので、私も嬉しかったです。一見順調に見えたこの試験、色々トラブルもあって思い出に残りました。

 試験1日目を終えると、彼女から「今から帰る」というメールが届きました。試験会場から地下鉄で30分かからないところに私は住んでいるのですが、彼女がようやく家から最寄りの駅に着いたのは1時間後。何事かと思っていると、足を怪我したのでした。高校の床が大理石で階段から転んだそうです。捻挫しているかどうかはよく分からないので、とりあえず冷やすことに。この日の試験は座って受けるものだったのですが、二日目は模擬授業のため、ずっと立っていなくてはなりません。捻挫程度で救急車を呼ぶことも出来ないので、私たちは少し困ってしまいました。

 フランスで病院は予約が欠かせず、「ちょっと風邪ひいたから病院へ」という日本とは大違いです。予約もすぐは取れず、「空いているのは1ヶ月後」なんていう返事が返ってきます。そのため、風邪程度であれば、薬を飲んで寝ている、というのがフランス流。彼女の足の怪我も病院へ行けるほど重傷ではありませんでした。そこで、家の近くの薬局で痛め止めと塗り薬を買ってくることにしました。しかし既に21時30分。家の近くの薬局は全て閉まっていました。日本のようにコンビニがあるわけではないので、夜間でもやっている薬局をインターネットで探してみました。病院の救急になかなか入れないので、市内でいくつかの薬局は夜遅くまでやっているようです。さすが大都市パリ、様々なところにありました。しかしなかなか家の近くの薬局は見つかりません。理想は徒歩で行けるところ、が、現実はそんなに甘いものではありませんでした。なぜ徒歩が理想か?夜遅くなってくると、近場でも乗り換え一つあるだけで到着までにかかる時間が変わるからです。日本同様、パリのメトロやバスには終電があります。終電に近くなってくると、電車と電車の間隔が長くなってくるのです。乗り換えも日中であればうまくいきます。しかし、夜になるとその乗り換えもあまり上手くいかず、待ち時間が長くなり、目的地になかなか着けない、ということもあります。

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 (フランスの薬局のサインです)やっとのことで見つけた薬局は、家の近くのバス停から10分という場所にありました。さっそくそのバス停へ行くと案の定、「次のバス13分」と表示されています。やっとバスが到着。そして目的地のバス停へ。金曜の夜、バーやレストランが多くある私の近所とは異なり、かなり静まっています。そういった中で、薬局を見つけるのに時間はかかりませんでした。店内へ入ると、長い列が出来ていました。痛々しい人も結構居て、びっくりしました。(何度も、ものもらいを経験している私でも見たことのないほど)目の腫れた人、転んで頭から血を流している人、皆とても痛そうでした。そんな人達を見ながら、自分の順番を待ちました。紙に必要な薬を書いてきてもらっていたので、それを薬剤師の人に渡し商品をもらってきました。とりあえず薬が手に入ったので一安心。そのままバス停へ向かい、またバスを10分以上待ちます。結局家に帰った時は深夜近くでした。痛み止めの薬をゲットすることが出来、自分の仕事をやり遂げた、という意識の方が強かったです。

 翌日も、痛みは完全に引かなかったようです。しかし、足を引きずるほどの痛みではなかったようです。模擬授業の間、(少なくとも外からは)あまり痛いように見えませんでした。色々な意味で、思い出に残る私の親友の滞在でした。
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