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香水の国 [買い物]

 「フランスといえば」というフレーズの後に続く単語は人それぞれだと思います。私が小さい頃よく思い浮かべていた名詞は「香水」でした。多分、飛行機の機内販売の雑誌の影響だと思います(買うわけでもないのに、よく読んでいます)。その印象がパリに来てから、確信に変わったと思います。

 今自分が通っている学校への道のりは、色々お店、と言うかブティックが並んでいます。自分の印象としては、銀座、です。レストランやカフェを除くと、多いのが洋服などのブティックです。そして、香水を売っている店も多いです。(日本のブランドだと知りませんでしたが)例えば、シュウウエムラの店が学校のすぐ近くにあります。また、各ブランドの店ではなく、色々なブランドの香水を売った店もあります。
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 パリの一角に香水の店が多いという理由だけでなく、言葉を見ても、香水がこの国に根付いているのだ、ということがよく分かります。言葉と文化は密接に関わりあっているため、ある言語には1つのことを表す表現、単語が幅広くあるのに、他言語にはほとんどない、ということが分かるわけです。例えば、日本語は雨に関する単語が多い、と言われています。ウィキペディアで「雨」の項目を引いてみると、42種類もの「雨」が日本(語)には存在します。逆に英語で「rain」の項目を引いても「雨」の種類はあまりないことが分かります。日本語の雨同様、フランス語でも表現が多い言葉があり、それが香水ではないか、と私は思っています。

 日本語では「香水」とひとくくりだけれど、フランス語は同じ「香水」でも色々種類があり、この「香水」の種類を選ぶことから始まります。カタカナで日本語にも入ってきていますが、どんな種類があってどのように違うのか少し調べてみました。簡単に言うと(通常)4種類あります。parfum/extrait、eau de parfum, eau de toilette , eau de Cologneがあります。何が違うのかと言うと、濃度。挙げた順に濃度が高くなっています。濃度が高ければ高いほど、一度にたくさんつける必要がなく、香りが長時間持続する、というわけです。例えばparfumはつけてから香りが5〜7時間持続するのに対し、eau de Cologneは1〜2時間だそうです。そのため、同じ商品名でもparfumと書かれていれば、容器はより小さく、値段も少し高くなっています。フランス語を勉強し始めて、なんとなく違いが存在するのは知っていましたが、こんなにも大きな差があるとは知りませんでした。

 今の時期、クリスマスは香水が一番売れる時期。新聞の広告も香水(または宝石)が多くなります。テレビのコマーシャルも香水。一度数えてみたところ、今の時期半分以上が香水のコマーシャルです。「香り」を表現しようと各社、有名俳優を使って映画のようなコマーシャルを放映しています。最初は「芸術的だな」など思っていたのですが、同じようなコマーシャルが続くのでしばらくすると飽きてきますが。 
 クリスマスプレゼントに何をあげたら良いのかよく分からないとき、フランス人は香水を贈るみたいです。私も何度かeau de toilette(オードトワレット)をもらったことがあります(もちろんクリスマスに)。そして今年は少し早めのクリスマスプレゼントにeau de parfum(オードパルファン)をもらいました。
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 つけてみて、eau de toilette(オードトワレット)との違いがよく分かりました。もらった夜に香りを確認する為つけてみたのですが、起床時もまだ良い香りがしました。