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Miss Sloane(2016) [映画]

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 ロビー活動、ロビイストというと、日本ではあまり良いイメージはありませんが、英語では、「ある人々の集まり(グループ)が、特に代表者、に働きかける」という定義になっています。政治家とロビイストの金銭的癒着というのがイメージとしてあったりするので、日本ではあまり良いイメージがないのかもしれません。アメリカでは活動(資金援助など)に一定の決まりはあるものの、ロビー活動というのが政治の場で活発で、私が今まで見てきた政治ドラマでは、必ず出てくるグループでした。アメリカのロビーグループで一番有名なのは、多分ライフル協会(NRA)だと思いますが、この映画はまさに、アメリカの銃規制に関するロビイスト(規制賛成派と反対派)に焦点を当てた映画です。アメリカが舞台にはなっているけれど、登場するテレビ番組や会社は創作となっているので、NRAという固有名詞も登場はしません(似た企業/団体は出てきますが)。登場しないことで逆にこの団体の存在感がありましたが。

 ロビイストというと、色々根回しをしたり、交渉するというイメージが私は強かったのですが、具体的にどんなことをするのか、ということは分かりませんでした。どちらかというと裏方仕事なので、その裏方がどんなことをしているのか、というのが分かる作品でした。邦題は「女神の見えざる手」となっていましたが、まさに日本語のタイトル通り、「見えない」存在ではありつつ、大きな影響力を持つロビイストの仕事がどんなものなのかを表現している、珍しく上手いタイトルだな、と思いました。バリバリ仕事人間のロビイストが主人公で、この銃規制に取り組んでいくというのがこの作品です。騙し、騙し合う、騙されたようで騙されていない、という、どこまで先を読んでいくかというがロビイストの力量だと思います。映画もまさにそういう感じで、鑑賞者も作品を見ていながらもどこまで先を読めるかという(少なくとも私はそうやって見てしまった)、飽きさせない作品でした。ロビイストになりたい、と思えるかどうかは別として、良い作品でした。

 また、以前見ていたドラマ「Newsroom」の俳優さん2人が出ていて、久々に見たので、若干不思議な感じでも見てしまいました。
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tommy88

フィクサーにまでなればお楽しみですね。
日本じゃ、何でも反対派の方々が、プラカード掲げてますけどね。
この映画まだWOWOWでやりそうにありません。

by tommy88 (2018-10-04 07:47) 

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