SSブログ

郵便事情 [スイスでの生活]

 先日、日本へ送った郵便が届いたと母から連絡がありました。「すごい切手の貼り方だった」という感想を述べていました。写真を見てみると、やはり相当な切手の貼り方でした。今までいくつかの国で郵便を利用してきましたが、日本の郵便局の仕事が一番丁寧だと思います。スイスはフランスに比べると、結構丁寧ですが、やはり少し雑な時があります。

 例えば、先日、大学から「送った郵便物が戻ってきてしまったので、新しい住所を教えてほしい」というメールが届きました。2012年にジュネーブに来てから、一度も住所を変えていません。そして、今まで、問題なく大学からの手紙は届いています。「住所は変えていませんが」という返信をして2週間後、その手紙が家に届きました。新しい封筒(切手が貼られた)に全く同じ住所が書かれた封筒(大学に戻ってきてしまったもの、もちろん切手が貼られている)が入っていました。郵便配達人が私の住む村の地理に慣れていなかったのか、理由はよくわかりませんが、なぜか差出人に戻ってしまったようです。

 逆に、日本の郵便配達システムに感動したこともありました。クリスマス、妹に郵便を送ろうとフランスの郵便局へ向かいました(フランスから送る方が安いので)。が、郵便物が少し大きめだったため、別の用紙に住所を書かなくてはなりませんでした。封筒にも住所を書いておらず、妹の住所が書かれた紙を持ってくるのも忘れてしまいました。うろ覚えで、彼女が住んでいる市名、町名、アパートの名前(番号も分からなかった)、彼女の名前をアルファベットで書きました。郵便番号も本当は必要だったのですが、「無くても届く!」とフランス郵便局の人を説得して郵送しました。

 驚くことに、その郵便も無事に届きました。さすがに、アルファベットは読みにくかったらしく(フランス側はアルファベットで書け、と指示してきた)、日本到着後に誰かが漢字で書いた住所を郵便物に付けてくれたようです。このサービスの良さには、本当にびっくりしました。

683.jpg
(像の右側がHelvetia、左がジュネーブを表す女性)
 ちなみに、スイスの切手にはHelvetiaという言葉が書かれています。現在のスイスが位置する地方のローマ名でHelvetiaと言われていたようです。Helvetiaを象徴するものとして、女神のような女性が、国のシンボルになっていてコインにも描かれています。スイスには公用語が4つもあり、どの言葉も同等に扱われるように決められています。そのため、「ドイツ語を話す人が多いから、ドイツ語優先」と必ずなるわけではありません(商品のラベルはたいてい、フランス語、イタリア語、ドイツ語で書かれていますが)。4ヶ国語で書くこともありますが、1つに選ばなくてはならない時、「スイス」を表すのがこのHelvetia、というローマ名になるわけです。ちなみに、ホームページアドレスの最後につく、「jp」や「fr」、スイスのホームページは「ch」となっています。これも、Confoederatio Helvetica(ヘルヴェティア連邦)というラテン語から来ています。フランス語でもたまに(少し詩的になりますが)、「スイスの」という形容詞、helvétiqueが使われることがあります。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0