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スキー遠足 最終回、への付け足し [外から見た日本]

 スキー遠足の記事を書きながら、自分のスキー授業を思い出していました。どうしてもこちらに居ると、「日本はどうだったっけ?」と自分の経験と比較してしまいます。そこから類似点、相似点を自分なりに見つけ、なぜ違うのか?という質問を、ここ数年よくやっているような気がします。今回のスキー遠足に関する記事を書いている間も、なぜスキー場で違和感を感じたのか、とずっと考えていました。

 スキー場へ行ったのは初めてではないし、(北海道内だけですが)異なるスキー場へも行ったことがあります。リフトに違いがあったにせよ、なぜスキー場のふもとで違和感をあれだけ感じたのか、謎でした。今から考えてみると、自分が行ったLes Houchesはレジャーの場所という印象がとても強くて、これが違和感を感じた大きな理由だと思います。

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(札幌でよく行っていたスキー場から見える駐車場)
 以前の記事にも書きましたが、フランスやスイスのスキー場は村がすぐ近くにあります。また今は、スキーシーズンなので外国人がたくさん居て、そういった観光客相手の店もたくさんありました。札幌のように、スキー場だけがポツンとあるわけではありません。単にこの違いが、違和感だと思っていました。が、それ以上に違いがありました。

 それは、スキーに対するイメージが根本的に異なるということです。これは日本VSヨーロッパというより、私の住んでいた札幌(北海道、雪国)対その他、という気がします。こちらで、スキーといって思い浮かべる言葉は「ロッジ、旅行、冬休み、レジャー」です。家族/友達が持っているロッジへ行き、そこに最低数泊して、冬休みを過ごす、というイメージがあるみたいです。が、私にとってスキーとは、スキー授業、つまり体育の延長です。もちろん、体育は大好きだったので、「スキー授業」という言葉がネガティブなわけではありません。

 (雪国外出身の人に説明すると)札幌では小1からスキー授業があります。2時間連続でこのスキー授業、と呼ばれる物が週1度行われます。このスキー授業がある間、体育館で行われる「体育」は無くなります。皆スキーを持って校庭に向かい、スキーを履き、授業開始です。小1ぐらいだと慣れていない子は、スキーを履くのに30分近くかかるので、準備を出来た人からゾロゾロと校庭にある小山へ向かいます。スキーを履いて校庭1週したりするので、小さいながら「スキーって滑る道具じゃなかったっけ?」と思っていました。もちろん、校庭にリフトは無いので、自力で山を登り、そうやく滑ることが出来る、というわけです。2時間の間で滑ることが出来るのは、2〜3回ほどでしょうか。

 そして、冬の間2回、スキー授業とは別にスキー遠足があります。これは近くのスキー場へ行って、1日滑る遠足です。中学、高校になると、スキー授業が無くなり、スキー遠足のみになります。

 スキースクールにも2年通わせてもらいましたが、もちろん日帰り。当時は全く違和感を感じていませんでしたが、札幌の中心街から1時間かからないところにスキー場があったので、スキースクールもそこで行われていました。スキーは泊まりがけで行くものだ、ということを知ったのは東京に来てから。関東の人は、電車や新幹線に乗ってスキーへ行く(新潟や長野)、という話を聞いた時は、「スキーって、旅行なの?」と、とてもびっくりしたのを今でも覚えています。

 そして、フランスやスイスの学校で、スキーをやるところはありません。どんなに雪が降っている場所でも、スキーは体育で扱うスポーツと考えられていません。そのため、家族がロッジを持っている子供は親からスキーを冬休み中に教えてもらうか、スキーキャンプに送り込まれます。もちろん、泊まり込みです。あくまで、家族旅行、冬休みの一環です。

 この感覚の違い、レジャーVS体育の授業、が自分の感じた違和感の大きな理由だと思います。
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