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意外な凱旋門 [旅'12]

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 この秋から、第二外国語としてフランス語を勉強している妹と話をしていて、パリにある凱旋門の話になりました。普段私たちが見る凱旋門とは違う角度から撮影された写真を見たようで、「あんなに車が通る場所にあるとは思わなかった」という感想を漏らしていました。確かに、あの車の量は私も最初はびっくりしていまいました。「エッフェル塔と並んだ名所が、これほど排気ガスにさらされているとは」とも思ってしまいました。そのため、 良い写真を撮るのは至難の業です。門の周りを車だけでなく、2階建て観光バスもひっきりなしに通るので、凱旋門だけ、というのはかなり難しいです。

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 パリ、凱旋門というと、Place d’Etoileにある凱旋門(エトワール凱旋門)が有名ですが、他にも色々な凱旋門があります。まず、 エトワール凱旋門の元版と言われている凱旋門、Arc de Triomphe du Carrousel(カルーゼル凱旋門)。元々、ナポレオンの勝利記念で建てられたもので、ルーブル美術館の横にあります。シャンゼリゼ通りから移動してきたわけではありません。この美術館、元々宮殿だったので、その横に建てたというわけです。が、「小さすぎる」とナポレオンが満足しなかったため、この門を建て始めたのと同時に、Place d’Etoileにも作り始めたというわけです。カルーゼル凱旋門が20m足らずという高さに比べ、エトワール凱旋門は50m近くあります。背の低さがコンプレックスだったナポレオン、大きい物好きだったのだと思います。彼の性格がなかったら、パリのシンボルであるエトワール凱旋門も誕生しなかったというわけです。

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 そして、「少し違うパリ」(と日本から持って来たガイドブックには紹介されていました)という特集で紹介されているのが、「現代的な」凱旋門。La Défenseという場所にあります。厳密に言うと、「パリ」ではありません。その証拠にパリ中心地から地方電車でこの場所へ行こうとすると、料金が変わります。イメージとしては、パリのウォール街、という感じです。大企業の(電気会社など)ビルがずらりと並んでいて、そのシンボルがGrande Arche(大きな門)です。少し産業的な門で私はあまり好きではないです。

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 が、洒落たからくりがあって、この門の前に立つと、エトワール凱旋門が見えるのです。このGrande Archeに行った時は晴天で、とてもよく見えました(写真では見づらいので、赤く囲ってみました)。

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 最後に、日本人の間であまり知られていないのがPorte de Saint-Denisと言われる門。ウィキペディアで検索してみましたが、日本語のページは存在せず。治安があまり良いとは言えない10区にあるので、知られていないのかなと思います。この門の存在は全く知らず、たまたま10区へ行った時に発見しました。門の薄さにびっくりしたのですが、これも一応凱旋門。

 サイズ、門がある場所、などを見ていくと、「凱旋門」と一口に言っても、色々あるのだな、ということを実感します。もちろん、パリに限らず、ヨーロッパの他の場所にも凱旋門は存在します。ローマにも古い凱旋門が色々あるようです。

 さて、ジュネーブに居るのに、なぜ(パリにある)凱旋門の話をしているのか。実は、アメリカの大統領選が終了し、自分の企画の最後(結論)を考えている内に、凱旋門のことを思い出し、少し脱線してしまった、というわけです(オバマ再選→シカゴに凱旋→凱旋門)。というわけで、次回は「選挙と『ザ・ホワイトハウス』」の最終回。
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