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万年筆 [買い物]

 こちらでは、パソコンでノートをとるのが主流(ipadと付属キーボードを持ってくる人も出てきました)ですが、アナログな私は未だに手でノートを取っています。一度コンピュータの方が早いのかな、と思ってノートパソコンを持ち込んでやってみたのですが、手の方が早い、という結論に落ち着きました。教授は話すのが速いので、自ずと省略記号を多く使うようになります。その記号がノートパソコンでは表示されなかったり、記号を探すのに手間取ったりして、やたらと時間がかかる印象を受けました。もちろん、私のようなアナログ人間がフランスにもちゃんと存在しています。

 日本では当たり前のように、鉛筆やシャープペンを授業中の筆記用具として使用していました。消しゴムで字を消す時間がないので、鉛筆としての機能はあまり発揮していないのかもしれませんが。日本に居る時同様、フランスでもシャープペンでノートを取っていました。が、先日ついに日本から持って来たシャープペンの芯を使い切ってしまいました。そして補充の芯を購入するため、文房具屋へ行ってきました。

 筆記用具コーナーへ行って、最初に目につくのは大量の万年筆とボールペン。さすがライターや万年筆を製造するBicが生まれた国だからかな、と思いながらシャープペンを探します。フロアの隅を探すと、やっとシャープペン・鉛筆のコーナーを発見しました。棚1つ覆うくらいシャープペンの種類がある日本と大違いです。シャープペンの芯もあまり種類がなく、1つのパッケージに10本ほどしか入っていません。日本だと30本近く入っていた、と記憶していましたが。色々迷いつつ、万年筆のコーナーも色々見て回りました。MONTBLANCの影響か、万年筆は高級なものというイメージがどうもあり、自分には今必要無いと思っていました。なぜか、万年筆と聞くと、社長などが契約や小切手にサインしている様子をイメージしてしまうのです。私が行った文房具店で売られているのはもちろん、MONTBLANCなどの高級品ではなく、学生が使うものです。フランスでは小さい頃から万年筆を使い始めるようで、キティーちゃんやキャラクターが入った製品も売っていました。そして、万年筆に欠かせないカートリッジが大量に入ったパックも置いてありました。ふと、「私は今、文字を消せる筆記用具としてシャープペンを使っていないのだから、このさいシャープペンにこだわらなくても良いのではないか」と気付きました。シャープペンの芯を買うのは辞めて、万年筆を買うことにしました。

 色々なメーカーがありましたが、迷うこと無く国産のPILOTを選びました。一応万年筆用の「消しゴム」とカートリッジを買って、無事シャープペンから万年筆へシフトすることが出来ました。
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 蛇足ですが、私が買ったPILOT、フランスでは筆記用具としてあまりにも日常生活に馴染みすぎて(はたまた名前のせいか)、日本製だと知らない人がかなり多いです。あるときはクリスマスに、フランス人の友人がPilotのボールペンを日本に送ってくれました(もちろん日本でも売っているやつです)。またある時は、(今Pilotの製品で有名な)消せるボールペンをフランス人に自慢されました。「日本で作られたやつだから知っているよ」と話すと、かなり驚かれるので、日本メーカーだとは認知されていないようです。それもそのはず、ボールペンは「fabriqué en France」(フランス産)と書かれて売っているからです。フランスに工場があるようなので、そこで「生産」されたボールペンは「フランス産」として売ることが出来ます。だから、多くのフランス人はPilotを自国のメーカーとして認識している人が多いのだと思います。日本のメーカーがこれだけ根付いているのを嬉しく思う一方で、日本製だと知らない人を見ると少し残念に思います。あえて「Sojushi」とか「Kicho」とか外来語らしいメーカー名にしたら、間違った認識はされないのかな、とも思います。
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