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本 その2 [買い物]

 本に関することを書いてから、しばらく経ってしまいましたが、宣言通り本の値上げについて書きたいと思います。日本では消費税値上げが話題になっているようですが、フランスでも同じです。なぜなら税金の値上げが1月に行われるからです。フランスの税金(消費税)は高いとよく言われます。これは事実でもあるし、事実ではないとも言えます。この場を利用して、自分の頭の中を少し整理するためにも、少しフランスの消費税、TVA(Taxe à la Valeur Ajoutée、付加価値税)について書いていきたいと思います。

 フランスでは品物によって、消費税の税率が違うのです。生活必需品と呼ばれるもの、例えば食べ物などは、5.5%と日本より少し高いくらい。この5.5%の税率がかけられるのは、障害者向けのサービス、学校の食堂(義務教育の)です。不景気でフランスも税金を上げなくてはならないのですが、学校の食堂を5.5%に保つところは、さすが、教育大国だな、と思ったりします。本も、5.5%の税率だったのですが、来月からは7%になります。 電子書籍がフランスでも出回るようになったので、ますます本が売れなくなる、と嘆く本屋さんが増えそうです。

 この税金で面白いのはサービス業と言われる、レストラン関係。以前、このレストラン関係は7%の税率だったのですが、5.5%に値下げ。しかし、不景気でこのレストラン業界も7%にまた逆戻り。フランスでレストランは高いので、また値上がりしそうです。この同じ「サービス関係」に含まれるのがパン屋さん。ほとんどのパン屋さんが「boulangerie, pâtisserie」と呼ばれ、パン屋兼お菓子屋(ケーキ)となっています。パンと一緒にケーキを売っているというわけです。そのため、いくつかのパン屋は、テーブルやいすを用意していてその場でケーキやサンドイッチを食べられるわけです。面白いことに、例えばその場でサンドイッチを食べると「サービスを受けた」と見なされ、7%の税率、サンドイッチを持ち帰りにすると「食べ物を買った」と見なされるだけで5.5%の税金で済むわけです。なかなか面白いなあと思いました。

 この2種類以外にも、19.6%というかなり高い税率をかけられる品物もあります。この税率を見て、「フランスは消費税が高い」という人が日本に居るのだと思います。私は家や車など、高い買い物にこの税率がかけられるものだと思いました。しかし、クリスマスの買い物をしてびっくり。包装紙にしっかり19.6%のTVAがかけられていました。スーパーで買い物をすると、レシートの下に消費税が書かれているので、それを見て判明しました。包装紙は必ずしも生活に不可欠なものではないものだし、と納得しました。

 こうやって見ていくと、フランスはしょっちゅうTVAを変えているのだ、ということが分かります(逆にフランス人からすると、税率が変わらないことの方が驚きのようですが)。そして「生活は高くなった」というおきまりの結論になるわけです。

 来月から色々なものが値上がりするようなので、少し覚悟をしてパリに戻りたいと思います(後1週間ほど、田舎に滞在する予定なので)。
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